売られた令嬢、冷たい旦那様に溺愛されてます
そうささやくと、彼の指先が私の腰をそっと撫でる。

心がひとつになるような、温かい感覚が胸に広がった。

ああ、これが——

誰かを愛するということなんだ。

快楽だけじゃない。

この胸を満たす安心も、幸福も。すべて、クライブがくれたもの。

私は、彼を愛している。そして、愛せる私になっていく。

「ううっ……」

クライブの喉から漏れる苦しげな吐息。

それは痛みじゃない。

私の動きに応えて、彼が快感に身を任せている証だった。

彼の身体が震えるたびに、

私はもっと深く、もっと強く、自分の中に彼を感じたくなる。

「あ……クライブ……感じてるの?」

「感じてるよ……クラディア。君は……本当に、素晴らしい女性だ」

そう言って、切なげに私を見つめる瞳。

まるで、今にも涙を浮かべそうなほど優しい目。

「君は……俺を……こんなに愛してくれる……」

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