売られた令嬢、冷たい旦那様に溺愛されてます
ニヤリと笑うセドリックの目は、まるで獲物を見定める猟師のようだった。

「毎晩、求めているのか?」

場違いな笑みと共に放たれたセドリックの言葉に、私は思わず息を呑んだ。

それでもクライブは動じることなく、淡々と答えた。

「……ああ。彼女を抱かないと、眠れないんだ。」

その言葉が、私の胸にじんと広がる。

嘘でも見栄でもない。それが彼の本心なのだと、感じ取れた。

「素晴らしいな。」

セドリックは愉快そうに声を上げた。

「二十歳で男を虜にするなんて。なあ、どうやってクライブを落としたの。どんな技を持ってるの?」

私は凍りついた。

刺繍していた指先がわずかに震える。

蔑むような視線、嘲笑を隠さない声色。私はまるで、見世物だった。

「セドリック!」

クライブが鋭い声を上げ、椅子を軋ませて立ち上がる。

「冗談だよ。」セドリックは肩をすくめた。

「お金で買った女に、興味なんてないさ。」

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