喜びをあなたと一緒に
夜の京都の街を、相合い傘をして歩く。
「濡れるよ。」そう言って、彼は私を引き寄せた。
細身だが、腕は意外とがっしりしていて男らしい。
また、胸がドキドキと鳴り始めた。
落ち着かない。
肩と肩が、触れるか触れないかのギリギリの距離を保って歩く。
触れ合ったら、他人の距離を超えてしまいそうな気がした。
「君は、どこから来たの?」不意に、彼が聞いてきた。
「東京から来たんです。美術館とかアートギャラリーを巡りたくて。えっと…、あなたは?」
名前を知らないから、何て呼んだらいいのか分からなかった。
「俺はね、風見聡真っていうんだ。ホテルの近くでカフェをやっていて、さっき電話をかけた人は、うちの常連さん。君の名前、聞いてもいい?」
「あ、そうでしたよね。いろいろ助けて頂いたのに、名乗らずにすみません。私は、星野優里っていいます。イラストレーターをやってました。」
「そうなんだ。俺、絵は苦手だからすごい尊敬する。ラテアートも、何度も練習したけど、なかなか上達しなくてね。今度、君に教えてもらおうかな。」
私は、美術館のカフェで飲んだ、歪なニコちゃんマークのラテアートを思い出して、クスッと笑ってしまった。
「あ、馬鹿にしてるでしょ。」
「違うんです。思い出し笑いで…。」
気を悪くさせてしまったかな、そう思ったけれど、彼は穏やかに笑っていた。
その後もいろんな話をした。
「濡れるよ。」そう言って、彼は私を引き寄せた。
細身だが、腕は意外とがっしりしていて男らしい。
また、胸がドキドキと鳴り始めた。
落ち着かない。
肩と肩が、触れるか触れないかのギリギリの距離を保って歩く。
触れ合ったら、他人の距離を超えてしまいそうな気がした。
「君は、どこから来たの?」不意に、彼が聞いてきた。
「東京から来たんです。美術館とかアートギャラリーを巡りたくて。えっと…、あなたは?」
名前を知らないから、何て呼んだらいいのか分からなかった。
「俺はね、風見聡真っていうんだ。ホテルの近くでカフェをやっていて、さっき電話をかけた人は、うちの常連さん。君の名前、聞いてもいい?」
「あ、そうでしたよね。いろいろ助けて頂いたのに、名乗らずにすみません。私は、星野優里っていいます。イラストレーターをやってました。」
「そうなんだ。俺、絵は苦手だからすごい尊敬する。ラテアートも、何度も練習したけど、なかなか上達しなくてね。今度、君に教えてもらおうかな。」
私は、美術館のカフェで飲んだ、歪なニコちゃんマークのラテアートを思い出して、クスッと笑ってしまった。
「あ、馬鹿にしてるでしょ。」
「違うんです。思い出し笑いで…。」
気を悪くさせてしまったかな、そう思ったけれど、彼は穏やかに笑っていた。
その後もいろんな話をした。