喜びをあなたと一緒に
ちょっと緊張しながら、ドアを開けた。
カラン。カラーン。
ドアに取り付けられた鐘が揺れて音が鳴った。

店内は、ふわっとコーヒー豆の香りが漂っている。
一番奥に、キッチンとカウンター席があり、ドアの近くにはテーブル席が並んでいた。
まだ朝早いからか、お客さんはいなかった。

キッチンに聡真さんがいるのを見つけ、カウンター席に座る。
「いらっしゃい。ありがとう。来てくれたんだね。」
「はい。約束ですから。」
聡真さんにもう一度会いたかったのは、言わないでおく。

「何にする?」
メニュー表を見る。
コーヒーにこだわっているらしく、コーヒーメニューだけで1ページが埋まっていた。
どれにしようかな。
悩んだけれど、ブラックは飲めないから、アイスカフェラテにした。
お腹が空いているから、サンドイッチも頼んだ。

注文をすると、聡真さんはサンドイッチを作り始めた。
カウンターとキッチンを隔てる物がないから、聡真さんが作っている様子がよく見える。
包丁の音や、お湯を注ぐ音が聞こえる程、店内は静かで、落ち着いていて居心地が良い。

毎朝来たいと思った。
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