小鳥の爪―転生寵姫は2番目の恋に落ちる―
第21話 皇帝と皇后の確執(4/5)
◆
シャオレイは瑶吟堂《ようぎんどう》へ戻っていった。
ゼフォンはシャオレイが無事に戻ってきたことに安堵したら、徐々にメイレンへのイラ立ちが湧いてきた。
(あの毒婦め、影武者まで用意していたとはな。
刺客があのとき毒婦ごと倒していれば、褒美をやったのに)
ゼフォンは皮肉気に笑った。
(――影武者、か……)
宴の前、ゼフォンは母親から影武者を立てることを提案された。その時の苦々しい感情がよみがえったが、すぐに振り払った。
◆
ゼフォンがメイレンを正室に選んだのは、軟弱な政治的基盤を固めるためだった。
ゼフォンは庶子《しょし※》だったからだ。 [※側室の子]
先帝の皇子は元々少ない上に、病で次々に亡くなった。ひとり残ったのが、未成年のゼフォンだけだったのだ。
後継者争いは、彼が立太子《りったいし※》されるときに起きた。 [※公式に皇太子を定めること]
相手は、先帝の弟――皇弟だった。彼は先々帝の嫡子《ちゃくし※》だったので、正統性を主張した。 [※正室の子]
皇弟を支持する臣下も、大勢いた。
当時からラン・リーハイは、右羽林衛大将軍《ううりんえいだいしょうぐん》だった。ゼフォンがメイレンを正室にすれば、リーハイの忠誠はゆるがない。
ラン家には、ユン家粛清の疑念はあった。だが、ゼフォンは政治的安定を取った。
(それに、側室の母上を守りたかった。
皇太后に封じられたら、ますます身の危険が生じるからな……)
◆
シャオレイは瑶吟堂《ようぎんどう》へ戻っていった。
ゼフォンはシャオレイが無事に戻ってきたことに安堵したら、徐々にメイレンへのイラ立ちが湧いてきた。
(あの毒婦め、影武者まで用意していたとはな。
刺客があのとき毒婦ごと倒していれば、褒美をやったのに)
ゼフォンは皮肉気に笑った。
(――影武者、か……)
宴の前、ゼフォンは母親から影武者を立てることを提案された。その時の苦々しい感情がよみがえったが、すぐに振り払った。
◆
ゼフォンがメイレンを正室に選んだのは、軟弱な政治的基盤を固めるためだった。
ゼフォンは庶子《しょし※》だったからだ。 [※側室の子]
先帝の皇子は元々少ない上に、病で次々に亡くなった。ひとり残ったのが、未成年のゼフォンだけだったのだ。
後継者争いは、彼が立太子《りったいし※》されるときに起きた。 [※公式に皇太子を定めること]
相手は、先帝の弟――皇弟だった。彼は先々帝の嫡子《ちゃくし※》だったので、正統性を主張した。 [※正室の子]
皇弟を支持する臣下も、大勢いた。
当時からラン・リーハイは、右羽林衛大将軍《ううりんえいだいしょうぐん》だった。ゼフォンがメイレンを正室にすれば、リーハイの忠誠はゆるがない。
ラン家には、ユン家粛清の疑念はあった。だが、ゼフォンは政治的安定を取った。
(それに、側室の母上を守りたかった。
皇太后に封じられたら、ますます身の危険が生じるからな……)