小鳥の爪―転生寵姫は2番目の恋に落ちる―

第22話 愛しい幻

第22話 愛しい幻(1/6)


 瑶吟堂《ようぎんどう》の寝殿で、シャオレイは湯あみをしていた。木桶の湯から立ち昇る湯気が、ほのかに彼女の肌を温める。

 ミアルが木桶で湯をシャオレイにかけながら、告げた。
「先ほど、”七夕の宴”の出席者のジャン殿から、お会いしたいと申し出がありまして――」

「本当!?今すぐ手配してちょうだい」

「――それと、皇后殿下が感謝されておりました。
妃様が七夕の宴で刺客を琴で殴ったことを、たいそうお喜びで……」

「本当かしら?皇后は何か勘付いてそうね……。
また内通者を忍び込ませてくるかも」

「いっそ下女の内通者だけを受け入れて、漏らされても構わない情報は見逃されますか?」

「そうね……かたくなすぎると、皇后が警戒するわ」

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