小鳥の爪―転生寵姫は2番目の恋に落ちる―
第23話 妃になった姫、カラスになった小鳥(3/5)
ふたりのやり取りを離れて見ていたミアルが、フェイリンに会釈する。
「この前はどうも」
フェイリンは、露骨に嫌そうな顔をした。
「えっ……あなたたち、会ってたの?なら、教えてくれればいいのに」
「フェイリン殿はお忍び中のようでしたので……妃様には知られたくないのかと」
ミアルはフェイリンにじろりとにらまれたが、知らん顔をした。
シャオレイはふたりのやり取りを見ながら、小さく首を傾げた。
「――ねえ、そんなことより聞いて」
そう言うと、シャオレイはフェイリンへ計画を話し始めた。
「――というわけで、ラン・ジュンを消すわ。
そろそろ、彼の謹慎が解ける頃だから。
彼がいなくなれば、皇后の力は弱まる」
フェイリンが眉をひそめた。
「シャン嬢がラン・ジュンに近づくのか?無謀だ」
「カナリア妃様と作戦を練りましたので、問題ございません」
ミアルは、卓上にうず高く積まれている冊子の束を軽く叩いた。
それは、ジュンの”観察日記”だった。ミアルはジュンを面白い観察対象として、こと細かに記録していたのだ。――彼が入宮してからの12年間を。
それをざっと読んだフェイリンは、げんなりとした。ジュンが襟を直すしぐさまで、克明に記録されていたからだ。
(不気味な女だ。異性を陰でつけ回し、まとわりつくように眺めて、目に焼き付けるとは……)
シャオレイが言った。
「本当は私が、ラン・ジュンと接触できればいいんだけど……」
「そなたがやるくらいなら、俺が奴を消す」
ミアルが制した。
「フェイリン殿は出しゃばらないでいただけますか?」
「なんだと……?」
にらみ合うふたりを、シャオレイがたしなめた。
「ちょっとふたりとも……」
ミアルは宣言した。
「彼を処刑台に送るのは、私です」
フェイリンはミアルの覚悟に――引いた。
(この女子《おなご》は異様だ)
ふたりのやり取りを離れて見ていたミアルが、フェイリンに会釈する。
「この前はどうも」
フェイリンは、露骨に嫌そうな顔をした。
「えっ……あなたたち、会ってたの?なら、教えてくれればいいのに」
「フェイリン殿はお忍び中のようでしたので……妃様には知られたくないのかと」
ミアルはフェイリンにじろりとにらまれたが、知らん顔をした。
シャオレイはふたりのやり取りを見ながら、小さく首を傾げた。
「――ねえ、そんなことより聞いて」
そう言うと、シャオレイはフェイリンへ計画を話し始めた。
「――というわけで、ラン・ジュンを消すわ。
そろそろ、彼の謹慎が解ける頃だから。
彼がいなくなれば、皇后の力は弱まる」
フェイリンが眉をひそめた。
「シャン嬢がラン・ジュンに近づくのか?無謀だ」
「カナリア妃様と作戦を練りましたので、問題ございません」
ミアルは、卓上にうず高く積まれている冊子の束を軽く叩いた。
それは、ジュンの”観察日記”だった。ミアルはジュンを面白い観察対象として、こと細かに記録していたのだ。――彼が入宮してからの12年間を。
それをざっと読んだフェイリンは、げんなりとした。ジュンが襟を直すしぐさまで、克明に記録されていたからだ。
(不気味な女だ。異性を陰でつけ回し、まとわりつくように眺めて、目に焼き付けるとは……)
シャオレイが言った。
「本当は私が、ラン・ジュンと接触できればいいんだけど……」
「そなたがやるくらいなら、俺が奴を消す」
ミアルが制した。
「フェイリン殿は出しゃばらないでいただけますか?」
「なんだと……?」
にらみ合うふたりを、シャオレイがたしなめた。
「ちょっとふたりとも……」
ミアルは宣言した。
「彼を処刑台に送るのは、私です」
フェイリンはミアルの覚悟に――引いた。
(この女子《おなご》は異様だ)