小鳥の爪―転生寵姫は2番目の恋に落ちる―
第23話 妃になった姫、カラスになった小鳥(5/5)


 シャオレイは楽しげに、つぶやき始めた。その顔が、フェイリンには眩しい。
「そうね……歌姫は何人いたっていいのよね……!
一人ずつ歌わせて旋律を重ねれば……味わい深くなるわ、きっと。
そうだ……!
所々に舞姫たちの合唱を伴奏のように入れたら面白そう……」

 シャオレイはふと、見つめてくるフェイリンの目が、わずかに熱を帯びていることを感じ取った。
(そうだ、恋心を煽らなくちゃ)
 シャオレイはすっと首を傾け、唇にそっと人差し指をあてる。そして、内緒話のようにささやいた。
 「……する?」
 その声には、甘えるような響きと、かすかな挑発が混じっていた。

 無邪気な“妹”の顔の奥からのぞいた“女”の顔――それに、フェイリンは息をのんだ。
「我が妹よ……はしたないことを口にするな」

 シャオレイは肩をすくめて笑った。
「はしたないとは何よ……この前まで、あんなに激しく求めてきたくせに」

「――あれは、ただの気の迷いだ」
 フェイリンはそう言って、目をそらした。

 シャオレイはあきれていた。
(恋心を隠せてるつもりだけど、甘すぎるわ。――どうして隠すのかしら?)

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