小鳥の爪―転生寵姫は2番目の恋に落ちる―
第24話 罠は蜜の味(6/6)
しばらくして、戸を叩く音がした。
「カナリア?」
低く柔らかな声が、シャオレイの耳を震わせた。
ゼフォンが来たのだ。――最悪のタイミングで。
シャオレイは急いで布団をかぶり、まぶたを閉じた。ゼフォンの姿を直視すれば、理性が持たない。
ミアルが戸を開けると、ゼフォンが素早く入ってきた。
「どうした?急に席を立ったと聞いたが……」
ゼフォンはシャオレイのそばに腰かけ、彼女の額に手を当てた。その瞬間、シャオレイの肩がぴくりと震えた。
シャオレイの肌が、ゼフォンの手のひらを敏感に感じ取っている。
「侍医は呼んだのか?」
ゼフォンの声が、シャオレイの耳を撫でる。
それだけで、シャオレイの胸の奥は甘くうずいた。
(今すぐゼフォンに抱かれたい……だめよ、だめ!!)
ミアルは部屋の外にいたシャオレイ付きのサン内侍へ、ロウ侍医を呼ぶように頼んだ。そして、さりげなくゼフォンをシャオレイから離す。
「陛下、うつる病かもしれませんので――」
ゼフォンは渋々離れた。
やがて、ロウ侍医がやってきた。彼はシャオレイの脈を取りながら、ミアルのさりげない目配せに気づいた。
「重い病か?」
眉を寄せるゼフォンに、ロウ侍医は答えた。
「いえ、ただのお風邪でしょう。
何かと心労が重なっていましたから、疲れが出たのかと……」
「ならば、ここでゆっくり休ませよう」
ゼフォンは、そっとシャオレイの手を取った。
手のひらに伝わるゼフォンの指の心地よさに、シャオレイの肌が粟立つ。
ゼフォンはなおも心配そうに、シャオレイの顔をのぞき込む。
「早く良くなるのだぞ」
シャオレイは彼の声に何度も耳をくすぐられながら、必死にうなずいた。
(お願い、早く出て行って……!)
ゼフォンは名残惜しそうに、部屋を出ていった。
◆
禅房の外では、シュエン妃の取り巻きたちが密かに見張っていた。
「カナリア妃は陛下を誘惑しているかしら……」
だが、禅房の前には侍衛がいて近づけない。
しばらくして部屋から出てきたゼフォンに、取り巻きの一人が声をかけた。
「陛下、カナリア妃は大丈夫ですの?心配で……」
「ただの風邪だ……静養の邪魔をするでないぞ」
思惑の外れた取り巻きたちは、仕方なく退散した。
しばらくして、戸を叩く音がした。
「カナリア?」
低く柔らかな声が、シャオレイの耳を震わせた。
ゼフォンが来たのだ。――最悪のタイミングで。
シャオレイは急いで布団をかぶり、まぶたを閉じた。ゼフォンの姿を直視すれば、理性が持たない。
ミアルが戸を開けると、ゼフォンが素早く入ってきた。
「どうした?急に席を立ったと聞いたが……」
ゼフォンはシャオレイのそばに腰かけ、彼女の額に手を当てた。その瞬間、シャオレイの肩がぴくりと震えた。
シャオレイの肌が、ゼフォンの手のひらを敏感に感じ取っている。
「侍医は呼んだのか?」
ゼフォンの声が、シャオレイの耳を撫でる。
それだけで、シャオレイの胸の奥は甘くうずいた。
(今すぐゼフォンに抱かれたい……だめよ、だめ!!)
ミアルは部屋の外にいたシャオレイ付きのサン内侍へ、ロウ侍医を呼ぶように頼んだ。そして、さりげなくゼフォンをシャオレイから離す。
「陛下、うつる病かもしれませんので――」
ゼフォンは渋々離れた。
やがて、ロウ侍医がやってきた。彼はシャオレイの脈を取りながら、ミアルのさりげない目配せに気づいた。
「重い病か?」
眉を寄せるゼフォンに、ロウ侍医は答えた。
「いえ、ただのお風邪でしょう。
何かと心労が重なっていましたから、疲れが出たのかと……」
「ならば、ここでゆっくり休ませよう」
ゼフォンは、そっとシャオレイの手を取った。
手のひらに伝わるゼフォンの指の心地よさに、シャオレイの肌が粟立つ。
ゼフォンはなおも心配そうに、シャオレイの顔をのぞき込む。
「早く良くなるのだぞ」
シャオレイは彼の声に何度も耳をくすぐられながら、必死にうなずいた。
(お願い、早く出て行って……!)
ゼフォンは名残惜しそうに、部屋を出ていった。
◆
禅房の外では、シュエン妃の取り巻きたちが密かに見張っていた。
「カナリア妃は陛下を誘惑しているかしら……」
だが、禅房の前には侍衛がいて近づけない。
しばらくして部屋から出てきたゼフォンに、取り巻きの一人が声をかけた。
「陛下、カナリア妃は大丈夫ですの?心配で……」
「ただの風邪だ……静養の邪魔をするでないぞ」
思惑の外れた取り巻きたちは、仕方なく退散した。