小鳥の爪―転生寵姫は2番目の恋に落ちる―
第34話 観察者の余裕(2/4)
◆
数日後、夜の華宵宮《かしょうきゅう》で、ジュンはメイレンに報告していた。それは、ミアルから聞き出した、シャオレイの情報だ。
「――それから、カナリア妃の演奏を目当てに、定期的に夫人たちが訪れているようです。
義実家のヤン大夫人の連れだという名目で。
その際に、高価な贈り物を受け取っていますね。
それを換金しているようです」
「カナリア妃は私腹を肥やしているな。何のためだ……?」
「はかなげに見えて、強欲なのでは?
女とはそういうものです」
ジュンがあざけるように言った。
「男も同じだ。皮が違うだけにすぎぬ。
――報告はそれだけか?」
「以上です。
ミアルはよくしゃべる割には、核心を話さない――思ったより、主に忠実でした」
「……さっさと閨《ねや》に入れ。
さすれば女の口はゆるむ」
ジュンは鼻先で笑い、肩をすくめて言った。
「ミアルは貞淑《ていしゅく※》なのですよ?
俺ががっついてどうするんです?」 [※女性が操を固く守り、物静かで上品なこと]
ジュンは抱かない理由を、ミアルのせいにした。
(あいつを手放すつもりはない。
だが、今までの女たちのように、適当に抱くのはもったいない)
「ご苦労だった。下がってよい」
メイレンに言われて、ジュンは頭を下げて足早に去っていった。その足取りは軽い。
それを見て、メイレンは大きくため息をついた。
「おぬしが懐柔されてどうする……」
(ジュンは女慣れしていて、ミアルとまだ肌を重ねていないのに……。まさか、あの女はそんなにすごいのか?)
メイレンは立ち上がり、書庫に向かった。
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数日後、夜の華宵宮《かしょうきゅう》で、ジュンはメイレンに報告していた。それは、ミアルから聞き出した、シャオレイの情報だ。
「――それから、カナリア妃の演奏を目当てに、定期的に夫人たちが訪れているようです。
義実家のヤン大夫人の連れだという名目で。
その際に、高価な贈り物を受け取っていますね。
それを換金しているようです」
「カナリア妃は私腹を肥やしているな。何のためだ……?」
「はかなげに見えて、強欲なのでは?
女とはそういうものです」
ジュンがあざけるように言った。
「男も同じだ。皮が違うだけにすぎぬ。
――報告はそれだけか?」
「以上です。
ミアルはよくしゃべる割には、核心を話さない――思ったより、主に忠実でした」
「……さっさと閨《ねや》に入れ。
さすれば女の口はゆるむ」
ジュンは鼻先で笑い、肩をすくめて言った。
「ミアルは貞淑《ていしゅく※》なのですよ?
俺ががっついてどうするんです?」 [※女性が操を固く守り、物静かで上品なこと]
ジュンは抱かない理由を、ミアルのせいにした。
(あいつを手放すつもりはない。
だが、今までの女たちのように、適当に抱くのはもったいない)
「ご苦労だった。下がってよい」
メイレンに言われて、ジュンは頭を下げて足早に去っていった。その足取りは軽い。
それを見て、メイレンは大きくため息をついた。
「おぬしが懐柔されてどうする……」
(ジュンは女慣れしていて、ミアルとまだ肌を重ねていないのに……。まさか、あの女はそんなにすごいのか?)
メイレンは立ち上がり、書庫に向かった。