小鳥の爪―転生寵姫は2番目の恋に落ちる―
第40話 屈辱の仕返し(4/5)




 数時間後、目を覚ましたドン監察官は、ドン夫人から薬を飲まされていた。

 ジュンは「監察官を刺激するといけないから」と申し出て、廊下に出ていた。

 薬が効いたのか、ドン監察官は徐々に寝息を落ち着け、顔色も良くなっていった。

 ジュンとロウ侍医は、廊下で話していた。

 ロウ侍医は、そのまましばらく屋敷に泊まり込み、経過観察することになった。

 ジュンが淡々と指示を出す。
「換気をよくして、悪化したときは、頓服薬《とんぷくやく※》を飲ませてください」 [※症状が現れたときに服用する薬]

「ラン殿のおかげで、私の首もつながりそうです。
このご恩は必ずお返しいたします」
 ロウ侍医が深々と礼をする。

「お役に立てて、何よりです」
 ジュンは一礼して、静かにその場を後にした。その足取りは、静かで――どこか愉快そうでもあった。
 ジュンは馬車にひとり乗り込み、宮廷へ戻って行った。

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