小鳥の爪―転生寵姫は2番目の恋に落ちる―
第44話 やさぐれた交わり
第44話 やさぐれた交わり(1/6)
◆
茶屋の一室――かつてミアルと密会していた部屋で、ジュンは酒瓶から直接酒をあおっていた。
卓にはすでに、数本の空瓶が並んでいる。
酒瓶を傾けたまま、ジュンはぽつりとつぶやいた。
「――俺が間違っているのか?」
ジュンは拳で卓を叩いた。
「違う!」
(俺は間違ってなどいない。
わざわざ宿敵の命を救ってやったのだ。
感謝されこそすれ、罰せられる筋合いはない……!)
ジュンの視界が揺れていた。酒のせいか、混乱のせいかは分からなかった。
だが、ジュンの疑念は消えない。
ジュンは、昔から誰にも認められなかった。常に他人から、眉をひそめられていた。
入宮したときも、折衝都尉《せっしょうとい》へと左遷されたときも――そして今も。
ゼフォンも、ドン監察官も、メイレンも、宮中の者すべてが、ジュンに疑いの目を向けている。
ふいに、戸を叩く音がした。ジュンはしばらく無視して酒をあおっていたが、あまりのしつこさに怒鳴った。
「なんだ?金は先払いしただろう!?失せろ」
扉が静かに開くと、ジュンの表情は一変した。
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茶屋の一室――かつてミアルと密会していた部屋で、ジュンは酒瓶から直接酒をあおっていた。
卓にはすでに、数本の空瓶が並んでいる。
酒瓶を傾けたまま、ジュンはぽつりとつぶやいた。
「――俺が間違っているのか?」
ジュンは拳で卓を叩いた。
「違う!」
(俺は間違ってなどいない。
わざわざ宿敵の命を救ってやったのだ。
感謝されこそすれ、罰せられる筋合いはない……!)
ジュンの視界が揺れていた。酒のせいか、混乱のせいかは分からなかった。
だが、ジュンの疑念は消えない。
ジュンは、昔から誰にも認められなかった。常に他人から、眉をひそめられていた。
入宮したときも、折衝都尉《せっしょうとい》へと左遷されたときも――そして今も。
ゼフォンも、ドン監察官も、メイレンも、宮中の者すべてが、ジュンに疑いの目を向けている。
ふいに、戸を叩く音がした。ジュンはしばらく無視して酒をあおっていたが、あまりのしつこさに怒鳴った。
「なんだ?金は先払いしただろう!?失せろ」
扉が静かに開くと、ジュンの表情は一変した。