小鳥の爪―転生寵姫は2番目の恋に落ちる―
第46話 今さらの急浮上(6/6)
◆
リーハイの私兵団に潜入しているフェイリンの協力者――経理係は、リーハイの不正の事実をつかんでいた。
リーハイは自身の権限を乱用し、身内や縁者を右羽林衛《ううりんえい》幹部に次々と登用していたのだ。
フェイリンもまた、リーハイの小間使いとして動く中で、不正をつかんだ。
右羽林衛の兵舎の裏手に、倉庫があった。そこへフェイリンが、米俵を運び込んだときのことだ。
フェイリンが通されたのは、通常使われる軍の備蓄庫ではなかった。
肩に担いだ米俵を降ろしながら、フェイリンは密かに周囲を見回した。
米、塩、乾燥肉――それらは、帳簿に記されていない分であることに気がついた。
(……特定の者だけが使う備蓄だな。おそらく、右羽林衛の中にもリーハイの私設部隊がある)
それからフェイリンは、リーハイの不正を密書にまとめた。
それを、かつてユン家とつながりがあり、今なおラン家と対立している老文官に渡した。
「あなたの筆で、陛下に真実を伝えてほしいのです。――上奏する時機はお任せいたします」
老文官は、うなずいた。
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リーハイの私兵団に潜入しているフェイリンの協力者――経理係は、リーハイの不正の事実をつかんでいた。
リーハイは自身の権限を乱用し、身内や縁者を右羽林衛《ううりんえい》幹部に次々と登用していたのだ。
フェイリンもまた、リーハイの小間使いとして動く中で、不正をつかんだ。
右羽林衛の兵舎の裏手に、倉庫があった。そこへフェイリンが、米俵を運び込んだときのことだ。
フェイリンが通されたのは、通常使われる軍の備蓄庫ではなかった。
肩に担いだ米俵を降ろしながら、フェイリンは密かに周囲を見回した。
米、塩、乾燥肉――それらは、帳簿に記されていない分であることに気がついた。
(……特定の者だけが使う備蓄だな。おそらく、右羽林衛の中にもリーハイの私設部隊がある)
それからフェイリンは、リーハイの不正を密書にまとめた。
それを、かつてユン家とつながりがあり、今なおラン家と対立している老文官に渡した。
「あなたの筆で、陛下に真実を伝えてほしいのです。――上奏する時機はお任せいたします」
老文官は、うなずいた。