小鳥の爪―転生寵姫は2番目の恋に落ちる―
第50話 義兄《あに》からの脱却(5/6)
「シャオレイ……そなたを守るのは、俺だけだ」
フェイリンの目に燃えていたのは、シャオレイを手に入れようとする強い意志だった。
フェイリンから予想もしなかった感情を突然向けられて、シャオレイの胸がざわついた。
「ど、どうしてその名で呼ぶの……?」
シャオレイはあえて、本名で呼ばれたことにだけ反応した。
「他の男が付けた名など、呼びたくない」
フェイリンの口調には、嫉妬があった。
もはや、彼は義兄ではない。以前のように、シャオレイの色仕掛けに乗ってくる男でもなかった。
シャオレイの頬に赤みが増していく。胸の鼓動が”怖い”のか”ときめき”なのか、シャオレイには分からなかった。
(こんなフェイリン、知らない……!)
「かっ……体だけなら差し出すわ!
今すぐにでも……。
元々そのつもりだったのよ?
あなたに協力してもらうために……。
さあ、早く……ねえ……!」
シャオレイはひきつった笑みを浮かべながら、フェイリンの腕を引っ張って寝台へ向かおうとした。
だが、フェイリンはびくともしない。
「体だけ……?
それで俺が満足すると思うのか?」
「満足してもらわなきゃ困る……!
だって男の人ってそういうものでしょう!?
みんなそうだったわ。
だからあなたも……」
シャオレイは、一刻も早くこの気持ちから逃げ出したかった。
だが、フェイリンの瞳は、シャオレイを離してはくれなかった。
「困る……困るの……。
だって心は――あげられないもの……」
「……じゃあ、さっきのは何だった?
俺に飛び込んだときに、そなたの心が無かったというのか?」
フェイリンの放った事実の矢が、シャオレイを射抜いていた。
シャオレイは、目を泳がせている。
「あれは……い、義妹としてあなたを慕ったの。
それだけよ。他の意味なんか……無いわ」
「俺に嘘は通用せんぞ」
フェイリンはシャオレイの心を、行き止まりへと追い詰めた。
シャオレイは何も言えなかった。うまく息ができているのかも分からなかった。
ただ、シャオレイの鼓動だけが騒がしく跳ねていた。
「シャオレイ……そなたを守るのは、俺だけだ」
フェイリンの目に燃えていたのは、シャオレイを手に入れようとする強い意志だった。
フェイリンから予想もしなかった感情を突然向けられて、シャオレイの胸がざわついた。
「ど、どうしてその名で呼ぶの……?」
シャオレイはあえて、本名で呼ばれたことにだけ反応した。
「他の男が付けた名など、呼びたくない」
フェイリンの口調には、嫉妬があった。
もはや、彼は義兄ではない。以前のように、シャオレイの色仕掛けに乗ってくる男でもなかった。
シャオレイの頬に赤みが増していく。胸の鼓動が”怖い”のか”ときめき”なのか、シャオレイには分からなかった。
(こんなフェイリン、知らない……!)
「かっ……体だけなら差し出すわ!
今すぐにでも……。
元々そのつもりだったのよ?
あなたに協力してもらうために……。
さあ、早く……ねえ……!」
シャオレイはひきつった笑みを浮かべながら、フェイリンの腕を引っ張って寝台へ向かおうとした。
だが、フェイリンはびくともしない。
「体だけ……?
それで俺が満足すると思うのか?」
「満足してもらわなきゃ困る……!
だって男の人ってそういうものでしょう!?
みんなそうだったわ。
だからあなたも……」
シャオレイは、一刻も早くこの気持ちから逃げ出したかった。
だが、フェイリンの瞳は、シャオレイを離してはくれなかった。
「困る……困るの……。
だって心は――あげられないもの……」
「……じゃあ、さっきのは何だった?
俺に飛び込んだときに、そなたの心が無かったというのか?」
フェイリンの放った事実の矢が、シャオレイを射抜いていた。
シャオレイは、目を泳がせている。
「あれは……い、義妹としてあなたを慕ったの。
それだけよ。他の意味なんか……無いわ」
「俺に嘘は通用せんぞ」
フェイリンはシャオレイの心を、行き止まりへと追い詰めた。
シャオレイは何も言えなかった。うまく息ができているのかも分からなかった。
ただ、シャオレイの鼓動だけが騒がしく跳ねていた。