小鳥の爪―転生寵姫は2番目の恋に落ちる―
第55話 甘くて美しい罰(2/3)
ジュンはミアルの髪を指先でときながら、ゆっくりと頬を撫でた。それから、甘い声で言った。
「――ならばなぜ、お前は皇帝へ密告した……?俺が処刑されてしまうじゃないか」
ジュンの言葉に、ミアルの心臓が大きく跳ねた。だがミアルは、ジュンが話題をそらしたがっていることに気がついていた。
「そうよ、私が密告したわ。
あのときの私は、陛下の命を守ることしか考えられなかったの。
でも、今は違う。
私があなたを止めるのは、あなたを――生かしたいから」
それからミアルは、袖に忍ばせた仕込みかんざしの存在を確かめた。だが、それをどう使うかは、未だに決めかねていた。
ジュンはミアルを見つめたまま、ほほ笑んだ。優しさと狂気が混ざった、不気味な美しさだった。
「ミアル……俺は裏切りを許さない。
――だが、お前は俺の女だ。躾け直してやる」
ジュンの低い声が、ミアルの耳元に流れ込む。
ジュンの指が、ゆっくりとミアルを撫でた。
激怒しているはずのジュンが優しく触れてくることが、ミアルには恐ろしかった。
(彼は、思っている以上に冷静だわ……。
私にはかなわない。
――それでも)
「おまえはいつから、俺の主《あるじ》になったんだ?」
「主だなんて……思ってないわ」
ミアルはジュンに愛撫されるたび、息を漏らした。
(私ったら、こんな時に反応するなんて――……)
「主気取りだろう?
俺に説教し、俺の行動を縛る……姉上と同じだ」
「皇后殿下は、そうだったわね。
――でも、私はあなたと一緒に……幸せに暮らしたいだけよ」
ジュンはミアルを無視して、唇で首すじをなぞった。
「ジュン様……野心の先にあるのは……死よ」
ミアルは浅い呼吸の中、やっとの思いで言葉を重ねた。
ジュンはミアルの髪を指先でときながら、ゆっくりと頬を撫でた。それから、甘い声で言った。
「――ならばなぜ、お前は皇帝へ密告した……?俺が処刑されてしまうじゃないか」
ジュンの言葉に、ミアルの心臓が大きく跳ねた。だがミアルは、ジュンが話題をそらしたがっていることに気がついていた。
「そうよ、私が密告したわ。
あのときの私は、陛下の命を守ることしか考えられなかったの。
でも、今は違う。
私があなたを止めるのは、あなたを――生かしたいから」
それからミアルは、袖に忍ばせた仕込みかんざしの存在を確かめた。だが、それをどう使うかは、未だに決めかねていた。
ジュンはミアルを見つめたまま、ほほ笑んだ。優しさと狂気が混ざった、不気味な美しさだった。
「ミアル……俺は裏切りを許さない。
――だが、お前は俺の女だ。躾け直してやる」
ジュンの低い声が、ミアルの耳元に流れ込む。
ジュンの指が、ゆっくりとミアルを撫でた。
激怒しているはずのジュンが優しく触れてくることが、ミアルには恐ろしかった。
(彼は、思っている以上に冷静だわ……。
私にはかなわない。
――それでも)
「おまえはいつから、俺の主《あるじ》になったんだ?」
「主だなんて……思ってないわ」
ミアルはジュンに愛撫されるたび、息を漏らした。
(私ったら、こんな時に反応するなんて――……)
「主気取りだろう?
俺に説教し、俺の行動を縛る……姉上と同じだ」
「皇后殿下は、そうだったわね。
――でも、私はあなたと一緒に……幸せに暮らしたいだけよ」
ジュンはミアルを無視して、唇で首すじをなぞった。
「ジュン様……野心の先にあるのは……死よ」
ミアルは浅い呼吸の中、やっとの思いで言葉を重ねた。