小鳥の爪―転生寵姫は2番目の恋に落ちる―
第57話 むなしき流れ(3/6)
◆
ジュンは、幕舎から離れた平地に連れて来られていた。ジュンの頭の中には、ミアルのことしかなかった。
(ミアル……なぜあんな顔を……?
どうせなら、俺をあざ笑えばいいだろう……?
裏切ったくせに、なんなんだ。
なんなんだ……お前はいったい……!)
ふと、フェイリンの背が目に入る。
ジュンはミアルが持っていた仕込みかんざしが、フェイリンが授けた物だと、瞬時に勘付いた。
(俺の女に手を出すとは……)
ジュンは、やり場のない怒りと混乱をフェイリンにぶつけることにした。そのまま狂気に身を任せ、左側にいるサン内侍を蹴り上げた。
異変を察知したフェイリンが振り向く。
ジュンの右側にいたフェイリンの配下が、素早く刀を振り下ろした。
その瞬間、ジュンは自分の体をギリギリで捻った。彼の狙い通りに、刃が縄ごと腕を切り裂く。
ジュンは拘束が解けると同時に、フェイリンの斬撃を避けた。そのまま背後から襲ってきた配下の手首をつかみ、力を込めた。配下の骨が砕ける鈍い音と、うめき声があがる。
ジュンは、配下が落とした刀をすかさず拾い上げた。そのあとの反撃は一瞬だった。
斬り伏せられた配下とサン内侍が、地面に倒れた。
ジュンは荒い呼吸をして腕から血を流したまま、フェイリンに向かってゆっくりと歩み寄った。
「バカだな……さっさと俺を殺しておけばよかったのに……」
フェイリンは舌打ちをした。
◆
ジュンは、幕舎から離れた平地に連れて来られていた。ジュンの頭の中には、ミアルのことしかなかった。
(ミアル……なぜあんな顔を……?
どうせなら、俺をあざ笑えばいいだろう……?
裏切ったくせに、なんなんだ。
なんなんだ……お前はいったい……!)
ふと、フェイリンの背が目に入る。
ジュンはミアルが持っていた仕込みかんざしが、フェイリンが授けた物だと、瞬時に勘付いた。
(俺の女に手を出すとは……)
ジュンは、やり場のない怒りと混乱をフェイリンにぶつけることにした。そのまま狂気に身を任せ、左側にいるサン内侍を蹴り上げた。
異変を察知したフェイリンが振り向く。
ジュンの右側にいたフェイリンの配下が、素早く刀を振り下ろした。
その瞬間、ジュンは自分の体をギリギリで捻った。彼の狙い通りに、刃が縄ごと腕を切り裂く。
ジュンは拘束が解けると同時に、フェイリンの斬撃を避けた。そのまま背後から襲ってきた配下の手首をつかみ、力を込めた。配下の骨が砕ける鈍い音と、うめき声があがる。
ジュンは、配下が落とした刀をすかさず拾い上げた。そのあとの反撃は一瞬だった。
斬り伏せられた配下とサン内侍が、地面に倒れた。
ジュンは荒い呼吸をして腕から血を流したまま、フェイリンに向かってゆっくりと歩み寄った。
「バカだな……さっさと俺を殺しておけばよかったのに……」
フェイリンは舌打ちをした。