小鳥の爪―転生寵姫は2番目の恋に落ちる―
第58話 同調するためらい(4/6)
シャオレイの持つ短刀の切っ先が、夕陽に反射した。それに気づいたジュンが、シャオレイを見た。
「やるなら、首を狙え……」
ジュンの弱々しい声に、シャオレイはドキリとした。――まるで、自分のためらいをジュンに見透かされているようで。
「指図しないで!!」
シャオレイはそう言い返し、腰を下ろしてジュンに短刀を突き付けた。
ジュンの出血はじわじわとシャオレイの足元へ染み、血の匂いが彼女の鼻をかすめる。
ジュンは、ゆっくりと目を閉じた。覚悟をしていた。
その姿を、シャオレイは短刀を構えたまま見つめていた。
だが――先ほど見た、ジュンを助けるミアルの姿が、シャオレイの心をかき乱していた。
シャオレイの短刀の切っ先が、大きく揺れていた。
(私がやらなくちゃ……。だって、見逃したら陛下が殺されてしまう……!)
シャオレイは、かつてのミアルの言葉を思い出していた。
『カナリア姫様は、使用人としての心得をご存じですか?一度決めた主を、けっして裏切らぬことです』
(そうよ。ジュンを殺しても、ミアルは私を責めはしない……。
だって彼女は私に忠実だもの)
だが、ミアルの涙がシャオレイの胸に突き刺さる。
(でも……でも……。
ミアルはきっと悲しむ……)
シャオレイの中で、ミアルと前世の自分が重なった。ゼフォンと死に別れ、泣き暮らすしかなかった自分と。
シャオレイの持つ短刀の切っ先が、夕陽に反射した。それに気づいたジュンが、シャオレイを見た。
「やるなら、首を狙え……」
ジュンの弱々しい声に、シャオレイはドキリとした。――まるで、自分のためらいをジュンに見透かされているようで。
「指図しないで!!」
シャオレイはそう言い返し、腰を下ろしてジュンに短刀を突き付けた。
ジュンの出血はじわじわとシャオレイの足元へ染み、血の匂いが彼女の鼻をかすめる。
ジュンは、ゆっくりと目を閉じた。覚悟をしていた。
その姿を、シャオレイは短刀を構えたまま見つめていた。
だが――先ほど見た、ジュンを助けるミアルの姿が、シャオレイの心をかき乱していた。
シャオレイの短刀の切っ先が、大きく揺れていた。
(私がやらなくちゃ……。だって、見逃したら陛下が殺されてしまう……!)
シャオレイは、かつてのミアルの言葉を思い出していた。
『カナリア姫様は、使用人としての心得をご存じですか?一度決めた主を、けっして裏切らぬことです』
(そうよ。ジュンを殺しても、ミアルは私を責めはしない……。
だって彼女は私に忠実だもの)
だが、ミアルの涙がシャオレイの胸に突き刺さる。
(でも……でも……。
ミアルはきっと悲しむ……)
シャオレイの中で、ミアルと前世の自分が重なった。ゼフォンと死に別れ、泣き暮らすしかなかった自分と。