小鳥の爪―転生寵姫は2番目の恋に落ちる―
第7話 寵姫の甘い夜(3/4)
「ずいぶん気合いを入れているんだな」
ゼフォンの何気ない指摘に、シャオレイは一瞬ドキリとする。
「――実は、皇太后殿下の生誕祭で歌を贈ろうと思っているの」
「ほう?」
「その前に今度の宴で試しておきたかったのよ。義母上《ははうえ》へ、粗相があってはいけないから」
「母上のためか。なるほど……」
シャオレイの申し出が、ゼフォンには嬉しかった。皇太后はただのゼフォンの母ではなく、チェン国を支えてきた存在でもあるからだ。
「――七夕の宴の客には、粗相があってもいいのか?」
笑うゼフォンを、シャオレイはポカポカと叩いた。
「もう!意地悪言わないで!」
ふたりはじゃれ合いながら笑ったあと、しばらく視線を絡ませ合った。
やがて口づけを交わしたまま、ゼフォンがシャオレイをそっと抱きかかえて寝所へ向かった。
シャオレイはその力強い腕にうっとりしながら、考えていた。
(ゼフォンは、後宮が政《まつりごと》に関わるのを嫌がるわ。
私の思惑を、気付かれないようにしなくちゃ)
ふと、この企みに関わっている、生死不明のフェイリンのことを思い出した。
シャオレイの胸はチクリと痛んだが、心の中のフェイリンを追い払った。今はただ、この甘い時間に浸っていたかった。
「ずいぶん気合いを入れているんだな」
ゼフォンの何気ない指摘に、シャオレイは一瞬ドキリとする。
「――実は、皇太后殿下の生誕祭で歌を贈ろうと思っているの」
「ほう?」
「その前に今度の宴で試しておきたかったのよ。義母上《ははうえ》へ、粗相があってはいけないから」
「母上のためか。なるほど……」
シャオレイの申し出が、ゼフォンには嬉しかった。皇太后はただのゼフォンの母ではなく、チェン国を支えてきた存在でもあるからだ。
「――七夕の宴の客には、粗相があってもいいのか?」
笑うゼフォンを、シャオレイはポカポカと叩いた。
「もう!意地悪言わないで!」
ふたりはじゃれ合いながら笑ったあと、しばらく視線を絡ませ合った。
やがて口づけを交わしたまま、ゼフォンがシャオレイをそっと抱きかかえて寝所へ向かった。
シャオレイはその力強い腕にうっとりしながら、考えていた。
(ゼフォンは、後宮が政《まつりごと》に関わるのを嫌がるわ。
私の思惑を、気付かれないようにしなくちゃ)
ふと、この企みに関わっている、生死不明のフェイリンのことを思い出した。
シャオレイの胸はチクリと痛んだが、心の中のフェイリンを追い払った。今はただ、この甘い時間に浸っていたかった。