小鳥の爪―転生寵姫は2番目の恋に落ちる―
第9話 敗北の口づけ
第9話 敗北の口づけ(1/4)
フェイリンは、仮面をずらして心を覗かせるシャオレイから目が離せなかった。
(まただ……何なんだ俺は)
シャオレイの首すじに目を向けると、紅い痕が目に留まった。それを隠していたおしろいが、汗で取れてしまったのだ。
ゼフォンが付けたものだと、フェイリンにはすぐ分かった。瞬時に、彼の心の奥がザワついた。
シャオレイがフェイリンの視線に気づいた。
「……ともかく、ありがとう。きっといい歌になるわ」
シャオレイは、手に持っていたうちわをふわりと動かし、口元を隠してあくびをした。
フェイリンは、その小さな仕草を見逃さなかった。シャオレイの無防備さが、気に障る。
「伽で寝不足か?」
「……?ええ」
シャオレイは小さく驚いていた。
(何かおかしいわね)
フェイリンの問いの裏には、ゼフォンへの嫉妬が湧いていた。シャオレイに心の底から想われている男への――。
だが、フェイリンはそれをまだ自覚していなかった。
(くそ……なぜこの女に心をかき乱されなければならない?
――ならば、俺が手玉にとってやればいい)
フェイリンはふんぞり返って、シャオレイに言い放った。
「――礼は?」
「……?」
シャオレイは何のことか、理解できなかった。
フェイリンが、自分の書いた歌詞を軽く叩く。
瞬時にシャオレイは、フェイリンの求めるものを察した。
(この前”色仕掛けは効かない”って言ってたくせに――。
どういう心変わりかしら?)
フェイリンは、仮面をずらして心を覗かせるシャオレイから目が離せなかった。
(まただ……何なんだ俺は)
シャオレイの首すじに目を向けると、紅い痕が目に留まった。それを隠していたおしろいが、汗で取れてしまったのだ。
ゼフォンが付けたものだと、フェイリンにはすぐ分かった。瞬時に、彼の心の奥がザワついた。
シャオレイがフェイリンの視線に気づいた。
「……ともかく、ありがとう。きっといい歌になるわ」
シャオレイは、手に持っていたうちわをふわりと動かし、口元を隠してあくびをした。
フェイリンは、その小さな仕草を見逃さなかった。シャオレイの無防備さが、気に障る。
「伽で寝不足か?」
「……?ええ」
シャオレイは小さく驚いていた。
(何かおかしいわね)
フェイリンの問いの裏には、ゼフォンへの嫉妬が湧いていた。シャオレイに心の底から想われている男への――。
だが、フェイリンはそれをまだ自覚していなかった。
(くそ……なぜこの女に心をかき乱されなければならない?
――ならば、俺が手玉にとってやればいい)
フェイリンはふんぞり返って、シャオレイに言い放った。
「――礼は?」
「……?」
シャオレイは何のことか、理解できなかった。
フェイリンが、自分の書いた歌詞を軽く叩く。
瞬時にシャオレイは、フェイリンの求めるものを察した。
(この前”色仕掛けは効かない”って言ってたくせに――。
どういう心変わりかしら?)