小鳥の爪―転生寵姫は2番目の恋に落ちる―
第10話 誘う歌声
第10話 誘う歌声(1/6)
その後、ふたりは”七夕の宴”の出席者名簿を見ていた。
長椅子にゆったり座るシャオレイをよそに、フェイリンは立っている。――彼女を警戒しているのか、少し離れた場所に。
シャオレイはあきれていた。
(襲ったりしないのに……)
「……今年は完全招待制なのね」
「刺客騒ぎがあったから、警戒してるんだろう。賢明な判断だな――」
フェイリンの冷静な口ぶりに、シャオレイは吹き出しそうになった。すんでのところで、口元をうちわで隠す。
少し前まであれほど我を失い、沈んでいた男が、まるで何事もなかったかのように戦略を語っている。シャオレイにとって、これほど面白いことはない。
(いけない、いけない。真面目に相談しなきゃね)
シャオレイは小さくため息をついた。
「……これじゃ、出会える文化人も限られてしまうわ。
彼らの目に留まるのは難しくなりそう」
「そなたは好きにやれ。俺はメイレンを狙う」
フェイリンの無謀な言葉に、それまでの空気が一変した。
「無茶よ……!警備も厳しくなるのに」
「だからだ。警備が増えても、気は緩んでいるだろう。
”刺客が処刑されたばかりだから、立て続けに皇族を襲うやつなどいない”とな。
――七夕の宴の詳しい予言はないのか?」
シャオレイはためらったが、フェイリンを止める理由もなかった。
(フェイリンが暗殺を成功させてくれれば、ゼフォンは助かる)
シャオレイは予言――前世のシャオレイ記憶の限りを歌った。
メイレンの座る位置、彼女が交わした言葉の数々を。
歌い終えたシャオレイに、妙な違和感が湧いた。
「……?」
「どうした?」
「宴の皇后に、何か違和感があったような……」
「まるで見たような言い方だな」
「予言は絵のように見えるの。
――ともかく気をつけて」
(かすかな違和感だけど、嫌な予感がするわ……)
その後、ふたりは”七夕の宴”の出席者名簿を見ていた。
長椅子にゆったり座るシャオレイをよそに、フェイリンは立っている。――彼女を警戒しているのか、少し離れた場所に。
シャオレイはあきれていた。
(襲ったりしないのに……)
「……今年は完全招待制なのね」
「刺客騒ぎがあったから、警戒してるんだろう。賢明な判断だな――」
フェイリンの冷静な口ぶりに、シャオレイは吹き出しそうになった。すんでのところで、口元をうちわで隠す。
少し前まであれほど我を失い、沈んでいた男が、まるで何事もなかったかのように戦略を語っている。シャオレイにとって、これほど面白いことはない。
(いけない、いけない。真面目に相談しなきゃね)
シャオレイは小さくため息をついた。
「……これじゃ、出会える文化人も限られてしまうわ。
彼らの目に留まるのは難しくなりそう」
「そなたは好きにやれ。俺はメイレンを狙う」
フェイリンの無謀な言葉に、それまでの空気が一変した。
「無茶よ……!警備も厳しくなるのに」
「だからだ。警備が増えても、気は緩んでいるだろう。
”刺客が処刑されたばかりだから、立て続けに皇族を襲うやつなどいない”とな。
――七夕の宴の詳しい予言はないのか?」
シャオレイはためらったが、フェイリンを止める理由もなかった。
(フェイリンが暗殺を成功させてくれれば、ゼフォンは助かる)
シャオレイは予言――前世のシャオレイ記憶の限りを歌った。
メイレンの座る位置、彼女が交わした言葉の数々を。
歌い終えたシャオレイに、妙な違和感が湧いた。
「……?」
「どうした?」
「宴の皇后に、何か違和感があったような……」
「まるで見たような言い方だな」
「予言は絵のように見えるの。
――ともかく気をつけて」
(かすかな違和感だけど、嫌な予感がするわ……)