小鳥の爪―転生寵姫は2番目の恋に落ちる―
第11話 嫉妬の旋律
第11話 嫉妬の旋律(1/6)
琴房の物陰。
そこでフェイリンは、シャオレイがゼフォンへさえずるのを、最後の一節まで聴いていた。
練習中のシャオレイの歌は、清らかで涼やかで――どこか他人行儀だった。
だからこそ、フェイリンは言ったのだ。「まあ、聴けるな」と。
だが、さっきのシャオレイの声は、まるで違っていた。
甘く、湿っていて、ねっとりとフェイリンの耳に絡みつく。それはもはや“歌”ではなく、”誘い”だった。
フェイリンは思わず「共に空を往きましょう……」と口の中でなぞった。
その意味は、彼にも即座に分かっていた。
(なんてはしたない女だ……)
熱がフェイリンの胸を焼くと同時に、その歌が自分には向けられないという現実が、棘のように刺さっていた。
歌が終わっても、フェイリンの耳の奥にはまだ熱が残っていた。
ゼフォンが去ったあと、シャオレイは琴をいじりながら恋の歌を口ずさんでいた。彼女はすっかり寵姫気分で、ゼフォンとの余韻にひたっている。
「続きをするんだろう?」
フェイリンの低い声が響いた。シャオレイが振り向くと、彼が物陰から現れた。
フェイリンの目がさっきよりも暗く沈んでいるのを、シャオレイは気づかなかった。
(……いたわね、そういえば)
シャオレイは髪をいじりながら、ほほ笑んだ。
「そうね、もう少し曲を煮詰めたいわ。でも、その前にお茶を頼んで――」
言い終わる前に、シャオレイはフェイリンに腕を引かれ、彼の腕の中にとらわれていた。シャオレイが驚く間もなく、荒々しい口づけが降ってくる。
(”続き”って、こっちのこと……!?)
琴房の物陰。
そこでフェイリンは、シャオレイがゼフォンへさえずるのを、最後の一節まで聴いていた。
練習中のシャオレイの歌は、清らかで涼やかで――どこか他人行儀だった。
だからこそ、フェイリンは言ったのだ。「まあ、聴けるな」と。
だが、さっきのシャオレイの声は、まるで違っていた。
甘く、湿っていて、ねっとりとフェイリンの耳に絡みつく。それはもはや“歌”ではなく、”誘い”だった。
フェイリンは思わず「共に空を往きましょう……」と口の中でなぞった。
その意味は、彼にも即座に分かっていた。
(なんてはしたない女だ……)
熱がフェイリンの胸を焼くと同時に、その歌が自分には向けられないという現実が、棘のように刺さっていた。
歌が終わっても、フェイリンの耳の奥にはまだ熱が残っていた。
ゼフォンが去ったあと、シャオレイは琴をいじりながら恋の歌を口ずさんでいた。彼女はすっかり寵姫気分で、ゼフォンとの余韻にひたっている。
「続きをするんだろう?」
フェイリンの低い声が響いた。シャオレイが振り向くと、彼が物陰から現れた。
フェイリンの目がさっきよりも暗く沈んでいるのを、シャオレイは気づかなかった。
(……いたわね、そういえば)
シャオレイは髪をいじりながら、ほほ笑んだ。
「そうね、もう少し曲を煮詰めたいわ。でも、その前にお茶を頼んで――」
言い終わる前に、シャオレイはフェイリンに腕を引かれ、彼の腕の中にとらわれていた。シャオレイが驚く間もなく、荒々しい口づけが降ってくる。
(”続き”って、こっちのこと……!?)