小鳥の爪―転生寵姫は2番目の恋に落ちる―
第15話 苦渋の決断(2/5)


 混乱の中、ゼフォンが命じる。
「警戒を怠るな!あかりを持ってこい!」

 シャオレイは、あかりが消えたと同時に、フェイリンが動き始めたと確信していた。自分の意図が彼に伝わったのかが、気がかりだった。

 隣にいるメイレンの影武者の顔は、シャオレイにははっきりと見えなかった。
 だが影武者は、落ち着いた様子でいることは確かだ。

 その手元に鈍く光る刃が、シャオレイには見えた。
(剣……!フェイリンを返り討ちにする気ね!)

 兵たちが慌ただしく動いている。

 だが、その隙をフェイリンは逃さない。音もなく広間へと忍び込み、一直線にメイレンのもとへと駆けた。――彼女が影武者であることも気づかないまま。
 フェイリンの刀の刃が、月光をかすかに反射する。

 その瞬間、シャオレイの額にある小鳥が鈍く光った。

 同時に、フェイリンがその光を認識する。
 瞬時に、メイレンの影武者のそばにいたシャオレイを突き飛ばした。

「――っ!」
 シャオレイの視界がぶれ、床に叩きつけられた。

 次の瞬間――広間に絶叫が響き、深紅が飛び散った。フェイリンが斬ったのだ。
 メイレンの影武者が、苦しげに喉を鳴らしながら倒れ込んだ。

「皇后!」
 ゼフォンの動揺した叫びが響く。

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