小鳥の爪―転生寵姫は2番目の恋に落ちる―
第15話 苦渋の決断(3/5)
フェイリンは、斬撃があっさりと決まったことに、どこか違和感を覚えていた。
(これで終わりなのか――?)
次の瞬間、フェイリンの足元に火矢がいくつか突き刺さった。その炎が、彼の姿を照らし出した。
ゼフォンの「捕らえよ!」という怒号が飛ぶと同時に、盾を持った兵たちが、一斉にフェイリンへと殺到する。
フェイリンは逃げ道を探る。彼は死を受け入れていた。だが、それはあくまで仇討ちを果たせた代償としてだ。
一族の無念を晴らせたと確信できないうちは、生き延びなければならない。
フェイリンの周りを、兵がじりじりと囲みつつあった次の瞬間――
ゴンッ!
フェイリンの背中をシャオレイが琴で思い切り殴った。
「よくも皇后殿下を!!」
シャオレイの叫びが響く。
フェイリンを殴ったシャオレイの意図に、彼はすぐに気づいた。
フェイリンは、とっさにシャオレイを引き寄せ、紅く染まった刃を彼女の首すじに押し当てた。
「皇帝の寵姫だ……いいのか?」
その場にいた兵たちは固まった。
フェイリンの腕の強さと荒い息に、シャオレイは心底震えていた。
(まさか本気で殺さないわよね……?)
「よせ!」
ゼフォンは手に持った松明を高く掲げ、フェイリンへ剣を向けながら、悲痛に叫んだ。
フェイリンは、その隙を逃さなかった。シャオレイを引きずるようにして、裏口へと駆けだす。
シャオレイの耳に、遠くからミアルの「姫様……!!」と叫ぶ声が届いた。
シャオレイはミアルに心の中で謝りつつ、フェイリンへ小声で急いで伝えた。
「あの皇后は、影武者よ……!」
フェイリンは一瞬足を止めかけたが、走り続けた。
暗闇の中でも、シャオレイには分かった。――フェイリンが、悔しさに震えていることが。
フェイリンは、斬撃があっさりと決まったことに、どこか違和感を覚えていた。
(これで終わりなのか――?)
次の瞬間、フェイリンの足元に火矢がいくつか突き刺さった。その炎が、彼の姿を照らし出した。
ゼフォンの「捕らえよ!」という怒号が飛ぶと同時に、盾を持った兵たちが、一斉にフェイリンへと殺到する。
フェイリンは逃げ道を探る。彼は死を受け入れていた。だが、それはあくまで仇討ちを果たせた代償としてだ。
一族の無念を晴らせたと確信できないうちは、生き延びなければならない。
フェイリンの周りを、兵がじりじりと囲みつつあった次の瞬間――
ゴンッ!
フェイリンの背中をシャオレイが琴で思い切り殴った。
「よくも皇后殿下を!!」
シャオレイの叫びが響く。
フェイリンを殴ったシャオレイの意図に、彼はすぐに気づいた。
フェイリンは、とっさにシャオレイを引き寄せ、紅く染まった刃を彼女の首すじに押し当てた。
「皇帝の寵姫だ……いいのか?」
その場にいた兵たちは固まった。
フェイリンの腕の強さと荒い息に、シャオレイは心底震えていた。
(まさか本気で殺さないわよね……?)
「よせ!」
ゼフォンは手に持った松明を高く掲げ、フェイリンへ剣を向けながら、悲痛に叫んだ。
フェイリンは、その隙を逃さなかった。シャオレイを引きずるようにして、裏口へと駆けだす。
シャオレイの耳に、遠くからミアルの「姫様……!!」と叫ぶ声が届いた。
シャオレイはミアルに心の中で謝りつつ、フェイリンへ小声で急いで伝えた。
「あの皇后は、影武者よ……!」
フェイリンは一瞬足を止めかけたが、走り続けた。
暗闇の中でも、シャオレイには分かった。――フェイリンが、悔しさに震えていることが。