小鳥の爪―転生寵姫は2番目の恋に落ちる―
第17話 義兄妹の契《ちぎ》り(2/5)
シャオレイはフェイリンに圧倒されていた。
「わ……私にできることがあったら、何でも言ってね……」
シャオレイがそう言っても、フェイリンは何も返さなかった。
シャオレイは気まずさをごまかすように、「あげるわ、お腹いっぱいなの」と言いながら、鳥肉の残りをフェイリンに押し付けた。
そして、小走りで川へ逃げた。
フェイリンは、シャオレイの背をしばらく見つめていた。
跪拝《きはい》――それはフェイリンにとって、ただの礼ではなかった。
ただ、自分の“全部”をシャオレイへ差し出したかった。そして、その対価として、シャオレイの“全部”が欲しかった。
そんな本音を、”シャオレイへの感謝と忠誠”という建前で封じ込めて、見ないようにしていた。
(シャオレイが俺に媚びるのは、ダン・ゼフォンのためだ。
だが――あいつは俺にしか弱さを見られないんだ……。
……俺にしか)
◆
シャオレイは、汚れた飛刀を川の水で洗っていた。シャオレイの鼓動は、まだ早鐘を打っていた。
(私なんかにひざまずくなんて……恥と思わないのかしら!?
――でも……あそこまでフェイリンの理性が強いなら、合理的な理由が生まれれば、簡単に私を見捨てるはず)
鳥の脂が飛刀から剥がれて、流れてゆく。
(フェイリンが、私のどこを気に入ったのかは分からない。
でも、彼の恋心を消さないように、煽り続けるのが最善だわ。
不器用な彼に甘えるだけの私は、ずるい女。
でもゼフォンが殺されてしまうのを、さえずったまま見てるだけなのは嫌)
シャオレイはフェイリンに圧倒されていた。
「わ……私にできることがあったら、何でも言ってね……」
シャオレイがそう言っても、フェイリンは何も返さなかった。
シャオレイは気まずさをごまかすように、「あげるわ、お腹いっぱいなの」と言いながら、鳥肉の残りをフェイリンに押し付けた。
そして、小走りで川へ逃げた。
フェイリンは、シャオレイの背をしばらく見つめていた。
跪拝《きはい》――それはフェイリンにとって、ただの礼ではなかった。
ただ、自分の“全部”をシャオレイへ差し出したかった。そして、その対価として、シャオレイの“全部”が欲しかった。
そんな本音を、”シャオレイへの感謝と忠誠”という建前で封じ込めて、見ないようにしていた。
(シャオレイが俺に媚びるのは、ダン・ゼフォンのためだ。
だが――あいつは俺にしか弱さを見られないんだ……。
……俺にしか)
◆
シャオレイは、汚れた飛刀を川の水で洗っていた。シャオレイの鼓動は、まだ早鐘を打っていた。
(私なんかにひざまずくなんて……恥と思わないのかしら!?
――でも……あそこまでフェイリンの理性が強いなら、合理的な理由が生まれれば、簡単に私を見捨てるはず)
鳥の脂が飛刀から剥がれて、流れてゆく。
(フェイリンが、私のどこを気に入ったのかは分からない。
でも、彼の恋心を消さないように、煽り続けるのが最善だわ。
不器用な彼に甘えるだけの私は、ずるい女。
でもゼフォンが殺されてしまうのを、さえずったまま見てるだけなのは嫌)