小鳥の爪―転生寵姫は2番目の恋に落ちる―
第17話 義兄妹の契《ちぎ》り(3/5)
◆
シャオレイはフェイリンの元に戻り、飛刀を返した。
さっき跪拝したことなど無かったかのように、フェイリンは無愛想だった。――いつも通りに。
フェイリンは、飛刀を研いでは仕上がりをじっと見つめて、太ももに装着している革製の鞘へ収めていく。
シャオレイは戸惑ったまま、石の上に座っていた。
(どうやって接したらいいのかしら……?
媚びるのは不正解なのよね)
そして、明るく喋ることを選んだ。――いつも通りに。
「そういえば、あなたって本当に刺客だったのね。
ほら、兵を次々に斬り捨てて……」
「――怖かったのか?」
シャオレイは首を振った。
「あざやかな剣さばきだったわ。
私が男だったら、盃を交わして義兄弟《きょうだい》になってたかも。
フェイ兄貴って」
シャオレイはおどけて、男性のように拱手《きょうしゅ》をした。
フェイリンはわずかに眉を上げた。
「”義兄妹《きょうだい》”……。
――それもいいかもな」
そうつぶやくと、フェイリンは小屋へ向かった。しばらくして、酒瓶と盃を持って戻ってきた。
「義兄妹の契《ちぎ》りを交わそう」
「えっ?」
驚くシャオレイをよそに、フェイリンは盃に酒を注いで飲んだ。喉を焼くような熱を感じながら、シャオレイの顔を見た。
シャオレイは目を丸くしたまま、混乱していた。
(なんで、そうなるの……?)
義兄妹の契り――それは、フェイリンにとって自分の欲望を封じ込めるための鎖だった。
(こいつのそばにいると、理性が鈍る。
――俺は仇討ちのみに生きる男のはずだったのに。
だが、義兄妹という関係を作れば、もうこの女に心を乱されることはない。
義兄《あに》は義妹《いもうと》に欲情などしない……)
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シャオレイはフェイリンの元に戻り、飛刀を返した。
さっき跪拝したことなど無かったかのように、フェイリンは無愛想だった。――いつも通りに。
フェイリンは、飛刀を研いでは仕上がりをじっと見つめて、太ももに装着している革製の鞘へ収めていく。
シャオレイは戸惑ったまま、石の上に座っていた。
(どうやって接したらいいのかしら……?
媚びるのは不正解なのよね)
そして、明るく喋ることを選んだ。――いつも通りに。
「そういえば、あなたって本当に刺客だったのね。
ほら、兵を次々に斬り捨てて……」
「――怖かったのか?」
シャオレイは首を振った。
「あざやかな剣さばきだったわ。
私が男だったら、盃を交わして義兄弟《きょうだい》になってたかも。
フェイ兄貴って」
シャオレイはおどけて、男性のように拱手《きょうしゅ》をした。
フェイリンはわずかに眉を上げた。
「”義兄妹《きょうだい》”……。
――それもいいかもな」
そうつぶやくと、フェイリンは小屋へ向かった。しばらくして、酒瓶と盃を持って戻ってきた。
「義兄妹の契《ちぎ》りを交わそう」
「えっ?」
驚くシャオレイをよそに、フェイリンは盃に酒を注いで飲んだ。喉を焼くような熱を感じながら、シャオレイの顔を見た。
シャオレイは目を丸くしたまま、混乱していた。
(なんで、そうなるの……?)
義兄妹の契り――それは、フェイリンにとって自分の欲望を封じ込めるための鎖だった。
(こいつのそばにいると、理性が鈍る。
――俺は仇討ちのみに生きる男のはずだったのに。
だが、義兄妹という関係を作れば、もうこの女に心を乱されることはない。
義兄《あに》は義妹《いもうと》に欲情などしない……)