小鳥の爪―転生寵姫は2番目の恋に落ちる―
第18話 義兄《あに》としての務め(2/3)
◆
フェイリンは、つかず離れずの距離でシャオレイの後をつけていた。
彼女の歩幅は小さく、三つ編みがゆらゆらと揺れている。華奢な背中は、襲ってくれと言わんばかりだ。――そこまで考えて、フェイリンは舌打ちをした。
そんなふうに思う自分に、イラ立つ。
シャオレイが小一時間歩いて、ようやく村の手前に差し掛かると、酒を飲んでいる数人のならず者がいた。
瞬時に彼らは、シャオレイの全身を目で舐め回した。
シャオレイの衣の返り血を見つけたならず者が、下品な笑みを浮かべて言った。
「怪我してるのか。助けてやろうか?」
なれなれしく絡んでくるならず者たちに、シャオレイは無視を決め込む。
ならず者のひとりが、シャオレイの尻に手を伸ばした瞬間――風を裂く音が響いた。
「っ!?」
ならず者の耳元をかすめ、飛刀《ひとう》が地面に突き刺さった。
ならず者たちは悲鳴すらあげられず、凍りつく。
立て続けにもう一発、飛刀が地面に突き刺さった。
彼らは顔を見合わせ、姿なき敵に恐れて逃げていった。
飛刀を投げたのは、フェイリンだった。
(汚い手で、"妹"に触れるな……)
湧いた怒りは、シャオレイを義妹として守るものだと、フェイリンは思い込もうとしていた。
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フェイリンは、つかず離れずの距離でシャオレイの後をつけていた。
彼女の歩幅は小さく、三つ編みがゆらゆらと揺れている。華奢な背中は、襲ってくれと言わんばかりだ。――そこまで考えて、フェイリンは舌打ちをした。
そんなふうに思う自分に、イラ立つ。
シャオレイが小一時間歩いて、ようやく村の手前に差し掛かると、酒を飲んでいる数人のならず者がいた。
瞬時に彼らは、シャオレイの全身を目で舐め回した。
シャオレイの衣の返り血を見つけたならず者が、下品な笑みを浮かべて言った。
「怪我してるのか。助けてやろうか?」
なれなれしく絡んでくるならず者たちに、シャオレイは無視を決め込む。
ならず者のひとりが、シャオレイの尻に手を伸ばした瞬間――風を裂く音が響いた。
「っ!?」
ならず者の耳元をかすめ、飛刀《ひとう》が地面に突き刺さった。
ならず者たちは悲鳴すらあげられず、凍りつく。
立て続けにもう一発、飛刀が地面に突き刺さった。
彼らは顔を見合わせ、姿なき敵に恐れて逃げていった。
飛刀を投げたのは、フェイリンだった。
(汚い手で、"妹"に触れるな……)
湧いた怒りは、シャオレイを義妹として守るものだと、フェイリンは思い込もうとしていた。