小鳥の爪―転生寵姫は2番目の恋に落ちる―
第19話 溺愛の裏の疑い(5/5)
「ごめんなさい……あまり役に立たない情報で」
シャオレイの声が思わず震えたのは、嘘のせいじゃない。ゼフォンに愛されていたいという欲が、彼女を不安にさせたのだ。
ゼフォンはハッとして、静かに首を横に振った。そして、甘いほほ笑みを作った。――まるで愛おしさしか持たぬ男のように。
「そなたが無事で何よりだ。もう二度と離さぬ……」
ゼフォンはシャオレイを抱き寄せ、唇をそっと重ねた。
ゼフォンに髪を撫でられ、口づけられるたびに、シャオレイの緊張がほどけてゆく。
ゼフォンは、シャオレイを長椅子にそっと横たえさせた。てのひらでシャオレイをなぞりつつ、目は彼女の体を探り――”検査”を始めた。
(カナリアに、刺客の”痕”はないようだな……。
だが奴に触れられていないとは限らない)
ゼフォンの唇が、シャオレイの胸元へ触れる。
「カナリアは予の物だ。しかと心に刻んでおくのだぞ」
シャオレイは、ほほ笑んでうなずいた。
シャオレイのこわばり、痕の有無、熱の度合い――すべてをゼフォンは丹念に確かめた。
(……異常はない。痕も見当たらぬ)
だが、ゼフォンの疑念は消えず、胸の奥で嫉妬と渇きが渦を巻く。
徐々にシャオレイは熱くなり、彼に伝わる脈動が速くなる。
ゼフォンの胸を焼くのは、皇帝としての責務ではなく、男としての渇きだった。
(今すぐ、教え込みたい。
――カナリアは、予の女であると)
だが、ゼフォンは冷静だった。
(刺客と交わった証《あか》しはない。
だが、あの男の子を宿していないとも言い切れない。
このまま抱けば……わからなくなる。
――今は、伽を控えるべきだ)
シャオレイはゼフォンの衣をつかみ、小さく震えていたが――
「あっ……」
声を漏らして小さく跳ねた。
シャオレイは頬を紅く染め、長椅子の上にくたりと横たわっていた。
「そなたは何も恐れなくてよい。予がついている」
ゼフォンは優しくシャオレイの髪を撫でて、口づけをした。
シャオレイはまぶたを閉じ、幸せそうに息をついた。
(ほら、大丈夫……私はゼフォンに愛されているわ。
私はただ、このぬくもりを信じていればいいの……。
――ゼフォンと初めて会ったときのように)
シャオレイの胸の奥で、静かに安堵が広がる。
ゼフォンとのすれ違いが、すでに始まっていると気づかぬまま。
「ごめんなさい……あまり役に立たない情報で」
シャオレイの声が思わず震えたのは、嘘のせいじゃない。ゼフォンに愛されていたいという欲が、彼女を不安にさせたのだ。
ゼフォンはハッとして、静かに首を横に振った。そして、甘いほほ笑みを作った。――まるで愛おしさしか持たぬ男のように。
「そなたが無事で何よりだ。もう二度と離さぬ……」
ゼフォンはシャオレイを抱き寄せ、唇をそっと重ねた。
ゼフォンに髪を撫でられ、口づけられるたびに、シャオレイの緊張がほどけてゆく。
ゼフォンは、シャオレイを長椅子にそっと横たえさせた。てのひらでシャオレイをなぞりつつ、目は彼女の体を探り――”検査”を始めた。
(カナリアに、刺客の”痕”はないようだな……。
だが奴に触れられていないとは限らない)
ゼフォンの唇が、シャオレイの胸元へ触れる。
「カナリアは予の物だ。しかと心に刻んでおくのだぞ」
シャオレイは、ほほ笑んでうなずいた。
シャオレイのこわばり、痕の有無、熱の度合い――すべてをゼフォンは丹念に確かめた。
(……異常はない。痕も見当たらぬ)
だが、ゼフォンの疑念は消えず、胸の奥で嫉妬と渇きが渦を巻く。
徐々にシャオレイは熱くなり、彼に伝わる脈動が速くなる。
ゼフォンの胸を焼くのは、皇帝としての責務ではなく、男としての渇きだった。
(今すぐ、教え込みたい。
――カナリアは、予の女であると)
だが、ゼフォンは冷静だった。
(刺客と交わった証《あか》しはない。
だが、あの男の子を宿していないとも言い切れない。
このまま抱けば……わからなくなる。
――今は、伽を控えるべきだ)
シャオレイはゼフォンの衣をつかみ、小さく震えていたが――
「あっ……」
声を漏らして小さく跳ねた。
シャオレイは頬を紅く染め、長椅子の上にくたりと横たわっていた。
「そなたは何も恐れなくてよい。予がついている」
ゼフォンは優しくシャオレイの髪を撫でて、口づけをした。
シャオレイはまぶたを閉じ、幸せそうに息をついた。
(ほら、大丈夫……私はゼフォンに愛されているわ。
私はただ、このぬくもりを信じていればいいの……。
――ゼフォンと初めて会ったときのように)
シャオレイの胸の奥で、静かに安堵が広がる。
ゼフォンとのすれ違いが、すでに始まっていると気づかぬまま。