小鳥の爪―転生寵姫は2番目の恋に落ちる―
第20話 思い出の蜜月
第20話 思い出の蜜月(1/4)
◆
シャオレイとゼフォンが出会ったのは、彼が南方を巡幸《じゅんこう※》しているときだった。 [※皇帝が各地をまわること]
2年前――ファンレン暦5年のことだった。
ゼフォンは飾らない民の姿を観察するために、タオジェンの夜の街をお忍びで歩いていた。ふと、美しい歌声に耳をくすぐられ、思わず足を止めた。
声は青楼――鏡水閣《きょうすいかく》から聞こえてくる。
同行していたチャオ内侍が止めるのも構わず、ゼフォンはそこへ入った。
歌声の持ち主は、見目麗しい歌姫――シャオレイだった。
シャオレイは、風に乗って飛ぶ鳥のようにひらひらと袖をひるがえしながら、中央の舞台で舞っていた。彼女の額には、小鳥の紋様が描かれていた。
周りの男たちは、シャオレイをうっとりと見つめている。
ゼフォンは思わず声を漏らした。
「小鳥だ……」
◆
シャオレイとゼフォンが出会ったのは、彼が南方を巡幸《じゅんこう※》しているときだった。 [※皇帝が各地をまわること]
2年前――ファンレン暦5年のことだった。
ゼフォンは飾らない民の姿を観察するために、タオジェンの夜の街をお忍びで歩いていた。ふと、美しい歌声に耳をくすぐられ、思わず足を止めた。
声は青楼――鏡水閣《きょうすいかく》から聞こえてくる。
同行していたチャオ内侍が止めるのも構わず、ゼフォンはそこへ入った。
歌声の持ち主は、見目麗しい歌姫――シャオレイだった。
シャオレイは、風に乗って飛ぶ鳥のようにひらひらと袖をひるがえしながら、中央の舞台で舞っていた。彼女の額には、小鳥の紋様が描かれていた。
周りの男たちは、シャオレイをうっとりと見つめている。
ゼフォンは思わず声を漏らした。
「小鳥だ……」