結婚の決め手は焦げた玉子焼き!?黒豹御曹司は愛する秘書を逃がさない
急にやったこともない秘書の仕事をさせ、急に婚約者にし、夜は英語の勉強をしていたのも知っている。
海外の取引先とのメールは英語だからだ。
疲れがいっきに押し寄せ、熱を出したのだろう。
沙紀の赤い頬をそっと撫でていた暁良のスマホが鳴る。
「夏目、どうした?」
『メールを転送しました。すぐに見てください』
暁良は沙紀から離れ、パソコンの前へ。
マウスをカチカチ操作しながらメールを開いた。
「……なんだこれは」
沙紀のメールから送信されたのは3分前。
沙紀から経理部の上野心愛へのメールだった。
本文には『大輝は私のことが好きなのよ。返してもらうわね』と書かれ、添付はカラオケ店に入っていく二人の写真。
写真の保存日は昨日、沙紀を帰らせた時間だ。
『沙紀さん、在宅勤務していますか?』
「いや、ずっと寝たままだ。目の前にいる」
『沙紀さんではない誰かが数分前にメールをしたことは証明されましたが、この写真は……』
「合成の可能性は?」
『調査しないとわかりませんね』
「すぐにログイン記録と写真の真偽を確認させろ」
電話を切った暁良は写真を見つめた。
服装は昨日沙紀が来ていた服。鞄も間違いない。
加賀大輝と手を繋いでカラオケ店へ……?
個室に二人きりで何を?
「……沙紀……まだこの男が好きなのか……?」
暁良の奥歯がギリッと鳴る。
沙紀の鞄についた電車のICカードが目に入った暁良は、ケースから抜き取るとマンションと連結している駅の改札へと向かった。
電車のICカードの乗車履歴を印字した暁良は、スマホで写真を撮り夏目に送った。
沙紀が電車に乗ったのはあの写真の5分後。
つまり沙紀はあの男と店の中には入っていないということだ。
寄り道もせず、乗り換えをしてここの駅に帰宅した履歴が残っていた。
「……良かった」
沙紀を信じていないわけではないが、不安だった。
あんなふうに一方的に帰らせたのは自分だが、落ち込んだ沙紀の心の隙間をあの男に狙われたと思うと腹が立つ。
暁良は外出ついでにプリンとバニラアイスを購入し、マンションに戻った。
昼過ぎには夏目からマンションの防犯カメラの映像が届いた。
時間は沙紀が電車を降りてすぐ。
頭を押さえながらエレベーターに乗り、一度壁にぶつかり、部屋に入る様子が映っていた。
「帰る時にはもう体調が悪かったのか……」
連絡してくれればいいのに。
……できるわけがないか、あんなふうに帰らされた後で。
暁良は沙紀のおでこを触り、熱が下がったことを確認するとゆっくりと息を吐いた。
海外の取引先とのメールは英語だからだ。
疲れがいっきに押し寄せ、熱を出したのだろう。
沙紀の赤い頬をそっと撫でていた暁良のスマホが鳴る。
「夏目、どうした?」
『メールを転送しました。すぐに見てください』
暁良は沙紀から離れ、パソコンの前へ。
マウスをカチカチ操作しながらメールを開いた。
「……なんだこれは」
沙紀のメールから送信されたのは3分前。
沙紀から経理部の上野心愛へのメールだった。
本文には『大輝は私のことが好きなのよ。返してもらうわね』と書かれ、添付はカラオケ店に入っていく二人の写真。
写真の保存日は昨日、沙紀を帰らせた時間だ。
『沙紀さん、在宅勤務していますか?』
「いや、ずっと寝たままだ。目の前にいる」
『沙紀さんではない誰かが数分前にメールをしたことは証明されましたが、この写真は……』
「合成の可能性は?」
『調査しないとわかりませんね』
「すぐにログイン記録と写真の真偽を確認させろ」
電話を切った暁良は写真を見つめた。
服装は昨日沙紀が来ていた服。鞄も間違いない。
加賀大輝と手を繋いでカラオケ店へ……?
個室に二人きりで何を?
「……沙紀……まだこの男が好きなのか……?」
暁良の奥歯がギリッと鳴る。
沙紀の鞄についた電車のICカードが目に入った暁良は、ケースから抜き取るとマンションと連結している駅の改札へと向かった。
電車のICカードの乗車履歴を印字した暁良は、スマホで写真を撮り夏目に送った。
沙紀が電車に乗ったのはあの写真の5分後。
つまり沙紀はあの男と店の中には入っていないということだ。
寄り道もせず、乗り換えをしてここの駅に帰宅した履歴が残っていた。
「……良かった」
沙紀を信じていないわけではないが、不安だった。
あんなふうに一方的に帰らせたのは自分だが、落ち込んだ沙紀の心の隙間をあの男に狙われたと思うと腹が立つ。
暁良は外出ついでにプリンとバニラアイスを購入し、マンションに戻った。
昼過ぎには夏目からマンションの防犯カメラの映像が届いた。
時間は沙紀が電車を降りてすぐ。
頭を押さえながらエレベーターに乗り、一度壁にぶつかり、部屋に入る様子が映っていた。
「帰る時にはもう体調が悪かったのか……」
連絡してくれればいいのに。
……できるわけがないか、あんなふうに帰らされた後で。
暁良は沙紀のおでこを触り、熱が下がったことを確認するとゆっくりと息を吐いた。