そんな夢ならもう一度会いたい
平成ってなに?平成っていつ?

いや、平成か…

わけがわからない、スマホがバグってるだけかもしれないし?

でも顔上げれば門倉先生に似た男の子がいる。
学校の制服を着た、私の知ってる門倉先生より全然若くて高校生の姿をした…

「お前、大丈夫か?」


これはもしかして、過去にタイムスリップしたってことー…!?


さらにキョロキョロと辺りを見回した。

スクールバッグそのままに立ち上がって、今ここが本当に…


ない!ここから見えるコンビニがない!!!

去年学校の近くにコンビニが出来たってみんな大喜びだったのに、更地じゃん!立つ気配もないじゃん!


じゃあやっぱりここは平成27年、10年前の世界ってこと…?


でもなんで!?私何も…っ 

階段下りようとして足を滑らせて落ちそうに…


え、嘘?あれ?
あれで時空が歪んだとか…


そんなそれだけ!?

それだけでそんなことになる???



でも高校生の門倉先生がここにいるからー…!



「?」

眉間のしわがさっきより寄ってる。

私不審者扱いされてる?大丈夫かな…??

でも雰囲気が全然違うんだよね、私の知ってる門倉先生と。
門倉先生なら絶対もっとわーって言うかと思ったのに… 

私を見ても何も言わない。

そりゃ高校生の門倉先生は私のことなんて知らないからあたりまえなんだけど、いつでもバカみたいに笑ってる門倉先生ならこんな時も笑って話しかけそうな気がして。


え、待って!ここは平成27年なんだよね?


高校生の門倉先生がいるってことはもしかして…



今目の前にいるのは17歳の門倉先生?

じゃあ記憶のある門倉先生―…!?

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