ハイスペ御曹司で年下幼馴染の山田一郎が誘ってくる送迎を断ったら、とんでもない目に遭った件
どういうこと?
混乱して振り返ると、目と鼻の先に眼鏡をかけていない素顔の一郎がいた。
ぎゅ、と私の体に回された一郎の両腕に力がこもった。
確かに、一郎だ!
じゃあ、この倒れている眼鏡一郎は……?
私の心の疑問に答えるように血を流して道路に伸びていた一郎が、颯爽と立ち上がった。
ぎゃあと悲鳴を上げ腰をぬかしそうになったけど、一郎が支えてくれて倒れずに済んだ。
「大丈夫だから、茉莉! よく見て」
血を流している一郎が、倒れた拍子に外れた眼鏡を道路から拾い上げて、私たちに視線を向けた。
え、目が――?
その目は生気が宿っていなかった。
人形のような、黒くて丸い感情のない目。
人間じゃ、ない……⁉
目以外は全て、確かに、一郎なのに。
血を流している一郎が眼鏡をかけながら、私を抱きしめてる眼鏡なし一郎に話し出す。
「ご主人様、動画撮影続行中ですが、OFFにしますか?」
「事件の大事な証拠だからな、バックアップは?」
「同時進行で取っています。問題ありません」
頭が追いつかない。
腹から大量出血しながら平然としゃべるこの眼鏡一郎は、一体なに!?
ぎゅ、と私の体に回された一郎の両腕に力がこもった。
確かに、一郎だ!
じゃあ、この倒れている眼鏡一郎は……?
私の心の疑問に答えるように血を流して道路に伸びていた一郎が、颯爽と立ち上がった。
ぎゃあと悲鳴を上げ腰をぬかしそうになったけど、一郎が支えてくれて倒れずに済んだ。
「大丈夫だから、茉莉! よく見て」
血を流している一郎が、倒れた拍子に外れた眼鏡を道路から拾い上げて、私たちに視線を向けた。
え、目が――?
その目は生気が宿っていなかった。
人形のような、黒くて丸い感情のない目。
人間じゃ、ない……⁉
目以外は全て、確かに、一郎なのに。
血を流している一郎が眼鏡をかけながら、私を抱きしめてる眼鏡なし一郎に話し出す。
「ご主人様、動画撮影続行中ですが、OFFにしますか?」
「事件の大事な証拠だからな、バックアップは?」
「同時進行で取っています。問題ありません」
頭が追いつかない。
腹から大量出血しながら平然としゃべるこの眼鏡一郎は、一体なに!?