ハイスペ御曹司で年下幼馴染の山田一郎が誘ってくる送迎を断ったら、とんでもない目に遭った件
送迎されたくない理由
顔なじみの運転手の鈴木さんに軽く会釈して一郎の隣に座ると、車は動きだした。
いずれ一郎は、ふさわしい家柄のすてきな女性と結婚するんだろう。
だから私のような庶民代表のわけわかんない馬の骨がまわりにいちゃいけないと思ってる。
マスコミやネットで騒がれるなんてとんでもない。
――数年前から私はそんなことを考え始めて、少しずつ一郎と距離を置くようにしてきた。
そういうこともあって送迎されたくなかったんだよね。
それにさ、私の気持ちも揺れちゃうっていうか……。
「……送迎、嫌なのか?」
気まずい雰囲気の車内で、一郎が単刀直入に聞いてきた。
でも眼鏡の偏光レンズのせいで、一郎が怒って言ってるのか単に尋ねてるだけなのかよくわからない。
それにこの新しい眼鏡、言っちゃ悪いけどキライだ。
せっかく一郎の隣にいるのに、一郎の目が見えないじゃないのよ。
子どもの頃から、私は一郎の眼差しが気に入ってる。
まっすぐで、そして時折いたずらっ子の雰囲気を纏う。
……きっと一郎は知らない。
私がいつもこそっと一郎の目をみてしまう癖があること……
いずれ一郎は、ふさわしい家柄のすてきな女性と結婚するんだろう。
だから私のような庶民代表のわけわかんない馬の骨がまわりにいちゃいけないと思ってる。
マスコミやネットで騒がれるなんてとんでもない。
――数年前から私はそんなことを考え始めて、少しずつ一郎と距離を置くようにしてきた。
そういうこともあって送迎されたくなかったんだよね。
それにさ、私の気持ちも揺れちゃうっていうか……。
「……送迎、嫌なのか?」
気まずい雰囲気の車内で、一郎が単刀直入に聞いてきた。
でも眼鏡の偏光レンズのせいで、一郎が怒って言ってるのか単に尋ねてるだけなのかよくわからない。
それにこの新しい眼鏡、言っちゃ悪いけどキライだ。
せっかく一郎の隣にいるのに、一郎の目が見えないじゃないのよ。
子どもの頃から、私は一郎の眼差しが気に入ってる。
まっすぐで、そして時折いたずらっ子の雰囲気を纏う。
……きっと一郎は知らない。
私がいつもこそっと一郎の目をみてしまう癖があること……