婚活!~絶対幸せになれる婚、探してます~
体がガタガタと震え始める。逃げなくちゃ、そう思うけれど田口さんの力は強く腕が振り払えない。

誰か助けて! ――心の中でそう悲鳴をあげたとき。

「離せよ」

荒々しくも冷淡な声が響いた。背後から男性の腕が伸びてきて、田口さんを引き剥がす。勢いあまって倒れそうになった私を、男性が胸で受け止めてくれた。

視線を上げると、目に入ってきたのは見覚えのあるチェック柄のマフラー、そしてダークグレーのコート。

守るように引き寄せられ、彼のマフラーに顔が埋まる。上質なカシミヤが私の鼻をふんわりと受け止めてくれた。

「嫌がってるだろ。とっととあきらめろ」

そう田口さんを威嚇して、私を抱きとめたのは聖澤さんだった。

呆然としたまま彼を見上げる。どうしてここに? 助けてくれたの? そんな疑問符が頭の中を駆け巡った。

「なんだよテメェ、やんのかコラ」

田口さんがチンピラお決まりの脅し文句を口にして迫ってくる。聖澤さんに手を伸ばした、そのとき。

遠くから響いてきたのはパトカーのサイレン。田口さんがぎょっとして表情を強張らせる。

「逃げた方がいいんじゃないのか? あんた、常習犯だろ」

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