婚活!~絶対幸せになれる婚、探してます~
じんわりと優しさを意識した瞬間、視界が滲んだ。今度こそ気が抜けたのだろうか、堰を切るように涙が出てきて止まらなくなる。

人前で泣くのはいつぶりだろうか。少なくとも、物心ついてからは覚えがない。

膝の上にできる水玉模様を眺めながら、ああ、私はこんなにも不安を感じていたんだと自覚する。

しばらくうつむいていると、聖澤さんが隣に座った。大きな手で私の後頭部を包み込み、自身の肩口に引き寄せる。

「少しは考えて行動しろ」

彼のコートの滑らかな質感が私の額を受け止めてくれた。言葉は冷たいのに、彼に体をくっつけていると温かくて、そのギャップにドキドキしてくる。

――って、私はなにを能天気にときめいているのだろう。

自分だけではなく彼をも危険に巻き込んでしまったのだ。ただでさえ呆れられているのに、さらに嫌われてしまったに違いない。

「ごめんなさい」

素直に謝罪すると、彼は私の髪をくしゃくしゃとかきまぜながら「軽率なんだよ、あんたは」とさらに私を罵った。

口は悪いのに行動は甘くて、怒られているのか優しくされているのかわからない。

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