ゆがむ、恋。

【転生編】第15話 「運命に抗う手」

敬太は、手紙を破り捨てた。
『誰が……誰がそんな終わり方を望むかよ……』

彼の胸の奥に、過去の記憶が蘇っていた。
暗い部屋、美咲をストーカーし恐怖で怯えさせた自分。
狂ったように"愛してる"と囁き続けた自分。

そして、美咲が自分を監禁し……
その果てに、2人は死んだ。

あの時は、それが"唯一の愛の形"だと信じていた。
けれど、いま敬太の胸にあるのは、ただひとつ。

『もう二度と、誰も傷つけたくない』
『もう二度と、君を泣かせたくない』

だからこそ……
今回は……
運命を変える……。
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