続・ネコのお話聞き屋さん
いきなり見知らぬおばさんに声をかけられ私は戸惑う。
「顔色悪いわね。ちゃんと食べてる?」
「お姉さん大丈夫ですか? 駅の医務室行きましょう」
「これ、ぬるいですけど開けてないんで。良かったらお水どうぞ」
「ハンディファン使ってください」

どうして……
たくさんのひとたちが集まってくる。
え、え、何? 怖い。怖い……っ!!

- あのお姉さん困ってます!!
助けてください!!

見ると、
あの子猫が自分より大きなスケッチブックを抱え、道ゆくひとの前に飛びだしてはその文章を見せている。
(ちょ、ちょっと!!)

「おにぎり食べられそう? 駅のコンビニで買ってくるよ」
「まず、駅に入りましょう。立てますか?」
「駅員さん呼んでくる!!」
(ど、どうして。
みんな優しい……)

- ネコが助けて言うのはだいじょぶでしょ?
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