転生王女の私はタロットで生き延びます~護衛騎士様が過保護すぎて困ります~
***
「ふわぁ~。ミサ~。もう呼んでもいいわよ」
連日の占いにも慣れてきた頃、私にも余裕ができてきたのだろう。声をかける前に、あくびが出た。その油断し切った顔を、まさか意外な訪問者に見られるとは、予想だにもしていなかった。
「随分と疲れているようだな」
「っ! お、お父様!?」
扉に目を向けると、ネイビーの髪をした年配の男性が目に入った。その後ろでは、ミサが必死に謝っている。
大丈夫よ。ミサがお父様を止められる、とは思ってもいないから、安心して。おそらくアルフェリオン王国でお父様を止められるのは、お兄様しかいないでしょう。
「無理をしていないか?」
「えっ、あ、いいえ。大丈夫です」
「そうか」
私が委縮した態度を取ったからか、急に優し気な態度に変わるお父様。いや、さっきも言葉はキツイものがあったけれど、口調は穏やかだった。
さらに私が立ち上がろうとすると、止められてしまった。せめてと思い、後ろにいるカイルに椅子を運ばせ、座るように促した。すると、テーブルの上にあるタロットカードが目に留まったのだろう。
「ふわぁ~。ミサ~。もう呼んでもいいわよ」
連日の占いにも慣れてきた頃、私にも余裕ができてきたのだろう。声をかける前に、あくびが出た。その油断し切った顔を、まさか意外な訪問者に見られるとは、予想だにもしていなかった。
「随分と疲れているようだな」
「っ! お、お父様!?」
扉に目を向けると、ネイビーの髪をした年配の男性が目に入った。その後ろでは、ミサが必死に謝っている。
大丈夫よ。ミサがお父様を止められる、とは思ってもいないから、安心して。おそらくアルフェリオン王国でお父様を止められるのは、お兄様しかいないでしょう。
「無理をしていないか?」
「えっ、あ、いいえ。大丈夫です」
「そうか」
私が委縮した態度を取ったからか、急に優し気な態度に変わるお父様。いや、さっきも言葉はキツイものがあったけれど、口調は穏やかだった。
さらに私が立ち上がろうとすると、止められてしまった。せめてと思い、後ろにいるカイルに椅子を運ばせ、座るように促した。すると、テーブルの上にあるタロットカードが目に留まったのだろう。