転生王女の私はタロットで生き延びます~護衛騎士様が過保護すぎて困ります~
「お母様のことは知りませんが……グレティス、小間物屋の店主を使って私を殺そうとした、と薄々感じていました」
「ならば分かるだろう。私たちが心配している理由が」
「……関係の修復もできないのですか?」

 こんな質問をして、何の意味があるのだろうか、と思ってしまった。それでも一縷の望みをかけてみたかったのだ。しかし……。

「無理だ」

 お父様の無情な言葉が、部屋に響いたような感覚がした。
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