転生王女の私はタロットで生き延びます~護衛騎士様が過保護すぎて困ります~
「あなたの主は誰? お父様でしょう。私に謝るべきではないわ」
「リュシアナ様……」
「ミサ。占い部屋に行くから、準備をして」
「姫様……」
「これ以上、私を失望させないで」
「……はい」
記憶喪失になっていた私を、献身的に支えてくれたミサとカイル。本当はこんな態度を取りたくなかった。いつものようにニコリと笑い、「これから気をつけてくれればいいわ」と二人を許せばいいのに、口から出るのは厳しい言葉ばかり。
どうしてイライラするの?
私は占い部屋に入るとすぐに、タロットカードに質問をした。そして出てきたのは……。
「『THE TOWER』(塔)」
精神の乱れと人間関係の崩壊?
本来は衝撃的な変化とか、予期せぬアクシデントとか、あまりいいイメージを持たないカードだ。どうしてこのカードが、と思った瞬間、稲妻の絵に目が留まった。
これはまさに今の私の怒りだ。塔から落ちる二人の姿が、ミサとカイルのようにも見える。
「なんて酷いことを……」
今日の占いが終わったら、二人に謝ろう。しかしカードは別のことを示唆していたのか、招かれざる客がやって来た。
「リュシアナ様……」
「ミサ。占い部屋に行くから、準備をして」
「姫様……」
「これ以上、私を失望させないで」
「……はい」
記憶喪失になっていた私を、献身的に支えてくれたミサとカイル。本当はこんな態度を取りたくなかった。いつものようにニコリと笑い、「これから気をつけてくれればいいわ」と二人を許せばいいのに、口から出るのは厳しい言葉ばかり。
どうしてイライラするの?
私は占い部屋に入るとすぐに、タロットカードに質問をした。そして出てきたのは……。
「『THE TOWER』(塔)」
精神の乱れと人間関係の崩壊?
本来は衝撃的な変化とか、予期せぬアクシデントとか、あまりいいイメージを持たないカードだ。どうしてこのカードが、と思った瞬間、稲妻の絵に目が留まった。
これはまさに今の私の怒りだ。塔から落ちる二人の姿が、ミサとカイルのようにも見える。
「なんて酷いことを……」
今日の占いが終わったら、二人に謝ろう。しかしカードは別のことを示唆していたのか、招かれざる客がやって来た。