転生王女の私はタロットで生き延びます~護衛騎士様が過保護すぎて困ります~
「それから、城下ではカリエンテ病が流行っている、という噂を王宮に流す手腕。あなた一人でできるとは、到底思えないの」
「も、申し訳ありません」
「いいのよ。私の落ち度もあったことだから」
とはいえ、今の私にリュシアナの記憶はない。前世の記憶は取り戻したけれど、肝心のリュシアナの記憶がない以上、グレティスを言及するのは難しかった。
あの日、本当に何があったのか、はグレティスしか知らないのだ。
いや、リュシアナと、グレティスの背後にいる者との確執も含めて。
「私からも謝罪させてください」
「ミサ?」
「そこまで入念に計画されていたことも知らず、姫様を城下へお連れしてしまいました」
「頭を上げて。その謝罪は、もうすでに何度も受け取っているわ」
「しかし……」
忠誠心の厚いミサからしたら、万死に値するレベルなのだろう。本当にそうされたら困るから、謝罪を受ける度に「気にしないで」「大丈夫だから」と言っていたんだけど、ミサの中では、なかなか処理できない事案のようだった。
「も、申し訳ありません」
「いいのよ。私の落ち度もあったことだから」
とはいえ、今の私にリュシアナの記憶はない。前世の記憶は取り戻したけれど、肝心のリュシアナの記憶がない以上、グレティスを言及するのは難しかった。
あの日、本当に何があったのか、はグレティスしか知らないのだ。
いや、リュシアナと、グレティスの背後にいる者との確執も含めて。
「私からも謝罪させてください」
「ミサ?」
「そこまで入念に計画されていたことも知らず、姫様を城下へお連れしてしまいました」
「頭を上げて。その謝罪は、もうすでに何度も受け取っているわ」
「しかし……」
忠誠心の厚いミサからしたら、万死に値するレベルなのだろう。本当にそうされたら困るから、謝罪を受ける度に「気にしないで」「大丈夫だから」と言っていたんだけど、ミサの中では、なかなか処理できない事案のようだった。