愛を知った日
その後も鳳蝶くんはパシャパシャ私を写真に撮っていて私も景色を写真に収める。
「奏の誕生日もうすぐだよな?」
「うん。あっその日家族でパーティーするんだけど鳳蝶くんも来ない?」
「うん。その日はそもそも空けてある。」
「ごめんね。やっぱり2人で過ごすように考えてくれてたんだよね。」
「そのつもりだったけどみんなでお祝いした方が楽しいだろ。」
「じゃあじゃあ誕生日の前後にデートしようよ。」
「でも疲れないか?俺は別に一緒にいれるだけで嬉しいからいいんだぞ。」
「私がしたいの。それに調子良くなかったらちゃんと言うから。」
「分かった。日にちは後にするとしてどこ行きたい?奏の行きたいところ行こう。」
「う〜ん。考えとく。」
「ああ。それと誕生日プレゼント、なにがいい?」
「えぇ…私も鳳蝶くんと過ごせることが1番のプレゼントだから来てくれるなら本当に嬉しい。ありがとう。」
「彼女の誕生日なんだから当たり前だろ。」
「うふふ。嬉しい。」
「俺も奏の特別な日を一緒に過ごせるなんて夢みたいだ。」
「大袈裟だよ。」
「大袈裟じゃない。それくらい大好きだ。」
「私も大好き。」
そんな会話をしながらとにかくゆっくり歩いた。
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