愛を知った日
「それならずっと一緒にいたいなら私を1番にしてよ!不安にさせないでよ!」
奏が涙ながらに必死に訴える。
「それは…ごめん…」
そんな奏を見てそれしか言えなくなる。
「なんのごめん?もしかして浮気してる?」
浮気という言葉にとても驚いてしまった。なんでそんな言葉が出てくるのか分からなかったが即座に強く否定する。
「してないよ!それはない」
だが奏は強い口調で続ける。
「鳳蝶くんいつもそう。曖昧なことばっかり言って本当のことは教えてくれない」
俺はそう言われて
「じゃあどうすればいい?俺だってこんな事望んでるわけじゃない。でも昔からの友達や近いてくる女達を蔑ろにするわけにいかないだろ。もしかしたら奏に影響があるかもしれないのに…時には言えないことだってあるよ。奏だって俺に全てを話してるわけじゃないだろ?」
逆ギレしてしまった。奏に対して怒るのはファンクラブの女子が嫌がらせをした時以来だった。また俺の女関係だ。奏に怒ることじゃないと分かっていても奏を昔から知る男が現れたからだろうか。自分の中に少し焦りがあった。
「ごめん。今は冷静になれない。ちょっと頭、冷やす」
奏はそう言って部屋を出て行ってしまった。
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