愛を知った日
次に目が覚めた時には病室にいて身体中に管が繋がれていた。
「奏、大丈夫?」
私が目覚めたことに気づいたパパが声をかけてきた。まだ頭がぼーっとして反応が鈍い。
でもパパの声を聞いてママも駆け寄ってくる。
「奏、目覚めた?なかなか目覚まさないから心配したのよ」
「今、先生呼ぶからね」
するとすぐに先生が来て
「奏ちゃん、手術は成功したよ。どこか具合悪いところはない?」
「少し吐き気がします…」
「そうか。麻酔が合わなかったのかもしれないね。吐きたかったらここに吐いていいからね」
看護師さんから袋が手渡された。
「先生、ありがとうございます」
両親がお礼をする。
「いえ。手術は無事終わりましたがまだ気は抜けません。注意深く経過観察していきますのでくれぐれも無理はしないように」
「はい」
先生方が去って行き両親だけになった時、ドアが乱暴に開いた。
「はぁはぁっ…奏はどうなりました?」
声の主は鳳蝶くんだ。走ってきたようで息が切れている。
「無事成功したわ」
「病院なんだからもう少し静かに」
「あっすいません…でも良かった〜」
「わざわざ来てくれてありがとうね」
「いえ」
「あっもうそろそろ碧のお迎え行かなきゃ」
「僕が行くよ」
「じゃあここは鳳蝶くんに任せて2人で行きましょう。いいかしら?」
「はい」
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