愛を知った日
そして迎えたお泊まり当日。
奏を家の最寄り駅まで迎えに行く。俺を見つけた途端、走って来る奏が可愛くて思わず笑みが溢れる。
「鳳蝶くん、お待たせ!」
「全然待ってねぇからそんなに走るな」
内心走ってきてくれるのが嬉しいのに照れ隠しのように言う。
「もう!心配症だなぁ。大丈夫だって」
「そんなの分からないだろ」
それから自然に手を繋ぐ。奏は今日のために気合いを入れておしゃれしたようで髪も少し短くなっている。そのことを言うと嬉しそうに微笑んだ。会うのも久しぶりなので家に着くまで色々な事を話した。家でも話せるのにお互い話したいことが止まらない。気づいたら家に到着していた。明らかに緊張している奏を見ていると俺もだんだん緊張してきたので落ち着くためにもお茶を出した。そしてお互い落ち着いたところで夜ご飯の下準備をする。色々と悩んだ結果、今日はハンバーグにすることに決めた。奏とキッチンに立つのは新鮮でなんだかドキドキするがここでも楽しく会話しながら進める。本当は下準備なんてそんなにないがいつもよりゆっくりやってしまう。そもそもこんなにゆっくり料理をしたのは久しぶりだ。いつも実習で忙しく料理より睡眠を優先してしまう。
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