魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
『シルウィーよ、お前はなんとしてでもこの秘密を結婚まで隠し通すのだ。王族には面子がある、たとえお前が失敗作だったとしても、結婚してしまえばおいそれと離婚するようなことはできん。分かっておるだろうが、妙な真似をすればお前も命はないぞ』

 まるで親とは思えないような恐ろしい表情で、父は皇太子を騙すことを私に強要させた。私財を投げうって高価な魔道具を仕立て上げ、それを扱わせることで様々な魔法が使えるように偽装させたのである。

 そしていつの日か私の魔力の減少が止まり、急激に復活して母のような魔法士になることを夢見ていたのだろうけど……。
 都合よくそんな日が訪れるわけもなく、このようなことになったわけで。

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