魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
扉は閉まっているが、中から漏れてくる独特の雑多な香水や樟脳などが混じった香りに、私の頭に予想が浮かび――
「ほら、開けるぜ……」
彼の背丈の倍以上もありそうな扉に伸びた手にぐっと力が入ると、内側に押し開けられる。その隙間に、覗いたのは……。
「わぁっ――――!」
ぽかんと口を開け、私は思わず言葉を失くした。
なにせその一室に飾られていたのは、見渡す限りの、どれも一級品の煌びやかな衣装たち。
その中央に立つと、スレイバート様は大きく両手を広げ、夢中で目を見開く私に向かって芝居がかったお辞儀と共に、ぱちりとウインクを飛ばしてみせた。
「ようこそお嬢様、ボースウィン城の大衣裳部屋に……ってな。さあ、なんでも取り揃えてますから。気になるものがあれば、どーぞお申し付けを」
「ほら、開けるぜ……」
彼の背丈の倍以上もありそうな扉に伸びた手にぐっと力が入ると、内側に押し開けられる。その隙間に、覗いたのは……。
「わぁっ――――!」
ぽかんと口を開け、私は思わず言葉を失くした。
なにせその一室に飾られていたのは、見渡す限りの、どれも一級品の煌びやかな衣装たち。
その中央に立つと、スレイバート様は大きく両手を広げ、夢中で目を見開く私に向かって芝居がかったお辞儀と共に、ぱちりとウインクを飛ばしてみせた。
「ようこそお嬢様、ボースウィン城の大衣裳部屋に……ってな。さあ、なんでも取り揃えてますから。気になるものがあれば、どーぞお申し付けを」