魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
これまでの、自分に自信のない私だったら……母の魔法を失い、呪いを吸い取る力が消えた今、無理だと断言してしまうところだろう。でも――。
「魔力が……湧き出てくる」
内側から、凄まじいほどの力が溢れ出してくるのを感じた。
皮肉にも、母の魔法を失ったことで……生来受け継いでいた膨大な魔力を自由に扱えるようになったのだと思う。これなら、闇の精霊の暴挙を、止めることができるかもしれない。
『マルグリットに勝るとも劣らぬ強大な魔力です……。それにあの子の血を引いたお前なら、あらゆる属性の魔法を扱えるはず。私たちも……あらん限りの力をお前に集めましょう』
さらに空色のペンダントから精霊様たちの力が譲渡され、私の身体は今や、目視できるほどに濃い山吹色の魔力にはっきりと包み込まれた。これなら、そう簡単に瘴気に屈することはないはずだ……。
それを見たスレイバート様はにやりと口元を緩めた。
「魔力が……湧き出てくる」
内側から、凄まじいほどの力が溢れ出してくるのを感じた。
皮肉にも、母の魔法を失ったことで……生来受け継いでいた膨大な魔力を自由に扱えるようになったのだと思う。これなら、闇の精霊の暴挙を、止めることができるかもしれない。
『マルグリットに勝るとも劣らぬ強大な魔力です……。それにあの子の血を引いたお前なら、あらゆる属性の魔法を扱えるはず。私たちも……あらん限りの力をお前に集めましょう』
さらに空色のペンダントから精霊様たちの力が譲渡され、私の身体は今や、目視できるほどに濃い山吹色の魔力にはっきりと包み込まれた。これなら、そう簡単に瘴気に屈することはないはずだ……。
それを見たスレイバート様はにやりと口元を緩めた。