魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
 御者がルシドを呼ぶ声が前から聞こえて来た。

「どうしたんだ……? 少し、席を外しますね」

 そのずいぶんな慌てように、テレサと一緒に顔を見合わせていると……前方の扉を開けて外に出たルシドが驚いたような声を発する。

「――なんですって!? レーフェルの街が魔物の手に陥ちてる!?」
「「えっ!?」」

 その悲痛な知らせは、隣り合う私たちの背筋を一気に凍らせた。
< 121 / 1,187 >

この作品をシェア

pagetop