魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
「ごめんなさい! 少し遅れてしまいました」
「ううん、気にしないで」
二階から、軽い足音を立てて降りてきたのはテレサ。
彼女はどういうわけか、身分のことも気にせず住み込みで私の手伝いなどしてくれている。彼女が遅くなったのも、こちらの身支度を優先して手伝ってくれたからだ。
公爵令嬢をメイド代わりに使うのはなんとも気が引けるが、本人の希望だからとその兄にも勧められれば連れてくるしかなく……。
あまり深くは考えるまい――と、その事実を無理やり頭から追いやった私はカウンターテーブルの上にあった地図を広げていった。
そして戸棚から取り出したのは、スレイバート様に正式に任された瘴気回収の依頼リスト。その住所を、地図上の村落の名前と照らし合わせてゆく。
「今日は、どちらにお向かいになられますの?」
「ん~、この辺りなんてどうかなあ」
「ううん、気にしないで」
二階から、軽い足音を立てて降りてきたのはテレサ。
彼女はどういうわけか、身分のことも気にせず住み込みで私の手伝いなどしてくれている。彼女が遅くなったのも、こちらの身支度を優先して手伝ってくれたからだ。
公爵令嬢をメイド代わりに使うのはなんとも気が引けるが、本人の希望だからとその兄にも勧められれば連れてくるしかなく……。
あまり深くは考えるまい――と、その事実を無理やり頭から追いやった私はカウンターテーブルの上にあった地図を広げていった。
そして戸棚から取り出したのは、スレイバート様に正式に任された瘴気回収の依頼リスト。その住所を、地図上の村落の名前と照らし合わせてゆく。
「今日は、どちらにお向かいになられますの?」
「ん~、この辺りなんてどうかなあ」