魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
 確かに私は、これまで人付き合いというものをあまりしてこなかったから、他人の気持ちをちゃんと考えてあげられていないのだろう。それではダメだ。

 せっかく時間もできたのだし、私はその日に向けてスレイバート様のみならず、これまで知り合った人たちの顔触れや行動を思い出し、理解を深めていくことに。
 そうして……あのふたりの仲がちゃんと戻ったら、目指すは魔石店の再開。そして自立。

 しかし、まさか――。
 この目標自体が、私とスレイバート様の間の溝を深める原因になっていたなんて。

 ……それを私が知るのは、もっとずっと後のこと。



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